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悪神の威を借る使徒  作者: 辻斬り権兵衛
8/12

ラブコメ展開

今回はわりと説明回です


いろんな設定などなど。

読み飛ばされてもそこまで変わらないかと。

「今更だけどさ、俺は何と戦うの?魔物はサンタ…じゃないか。シャフラが管理してるんなら、善人襲えば良いとか?」


シャフラの名前が判明した今サンタさんとは呼べないな。


「好きに呼んで良いよ。というか、人前で私の名前は明かしちゃダメだね。使徒のみに明かされるものなんだから。それと、世界では魔物も人も基本的に倒して良いわ。」


人は分かるが魔物も倒して良いとはどういう事だ?

「え?でも、悪神の管理ってか眷属的なものじゃないの魔物って?」


もしや同士討ちでも力が得られるのか?

というか、力を得るってそもそもなんだ?


「仕組みを簡単に言えば、貴方のいく世界は魔力が溢れてるって言ったけど、私の力が削がれた事で私の管轄だった魔力が溢れちゃったの。その魔力を取り込んだ魔物たちは魔力を有してても私が与えたものじゃないから、私の力にはならないわ。貴方が魔物を倒せば、魔力が回収されて私の元に戻るってわけ。つまり回収してるようなものよ。」


なるほど。

って事は、溢れた力を取り戻していくって訳か。

でも待てよ、じゃあ善神も魔力を集めてるのはどういう事だ?

そもそもじゃあ、人を殺す意味とは?


「じゃあ、善人とか倒しても力にならないって事?それとも善人が魔物殺してた場合、善人も魔力有してるから殺してもパワーアップ的な?」

もしくは、ただ善神に対する嫌がらせってだけで、パワーは得られないのかな?

実際、神はバランサーって言ってたし、悪神の魔力も奪われずに世界に流出してるし。


「えーっとね。善でも悪でもようはエネルギーなのよ。魔力は魔に染まったエネルギーで法力は善って感じでね。言ってみれば、エネルギーが火力か電力かとかそういうもの。悪神が法力を使ったり生み出したりする事はできないけども、そのエネルギーを魔力に再利用する事はできるし逆もしかり。誰でもエネルギーは持っていて、その総量で力が決まるから。」


うーん、エネルギーやら力やらよくわからないが、つまりどういう事なのだ?


「つまりは、魂っていう器は可変なもので、環境の変化で変わっていくの。他者を倒して力を奪おうとしても、自分の魂の総量以上の力は持つことができなくて、結果世界に流れる。でも、溢れてしまった経験から魂が成長して容量を増やそうと頑張ることで、結果持てる力を増すことができるの。」


ってことは、善神側は魂の成長を待たずに短期間で悪神側を皆殺しにしたから世界に魔力が散ったのかな?

実際はもっと違うのだろうが、理解力が足りない俺の頭の許容的にここいらで納得することにした。


「ってか、俺が向かう世界ってどんな所なの?」

そう。それよりも異世界という場所への興味があったのだ。


「君のいた世界より少し遅れた文明と言った感じかな。魔力で一回壊滅してるから、今はだいぶ場所によって違うよ国のような人の集合体はあるけど、ほとんど弱肉強食の世界だね。」


なるほどなるほど。

「中世ヨーロッパ的な?」


「いや、もっと栄えてるよ。いや、正しくは栄えていた名残がある、だね。だから、技術者の生存者数と分野の違い的なところで国ごとに差は出てるよ。」


ここで疑問になったのだが、魔力が溢れたのは最近の話なのだろうか?

「魔力による壊滅っていつの話なの?」


この質問にシャフラ…じゃなくサンタさんの雰囲気も重々しいものに変わる。

「魔力が溢れたのはもう二百年ほど前だよ。善神たちの使徒で勇者と呼ばれた奴らが私の眷属と信者を殺し尽くして起こったんだ。眷属や使徒とかの神と縁のある生物は倒してもエネルギーの全てを奪われないんだ。死後も神の元に行くから当然ね。でも、それらと同時に信者が殆ど居なくなったことで、私の神格に急激な変容をきたして魔力を管理できなくなったの。何せ急に起こったことだったから。そして、魔力の大半が世界に流れて、結果私は空気の抜けた風船のように弱体化したってこと。」


思ってた以上に確執は深い様だ。


「世界では全部悪神が死ぬ前に残した呪いとして処理されてるわ。そんな世界。悪神の使徒なら殺されてもしょうがないって皆思ってる。ここ最近は使徒は作ってないからバレることはまず無いだろうけど、本当に行く?今ならまだ取り消せるよ?」


ここまで来てもこちらをいたわってくれる姿を見て少し安堵する。

正直、悪神の言うことだと終始懐疑的に見ていた部分は無いわけでは無い。

しかしどうせここにいたって神域外に出れば死と変わらない状況が待ってるだけだ。

騙されてようが、俺にとってはこいつだけが救いで支えなんだ。

悪神も俺も今まで辛い思いは十分してきたはずだ。ここらで少しグレてもバチは当たらないだろう。


「シャフラ。」


「な、なにさかしこまって」


「俺は悪神の使徒として任務を果たす。加護をいただき、悪神の名を轟かせ、安穏を貪るゴミどもを糧に 生きていく。死んだらここでお世話になるつもりなので、どうか、俺を使徒に任命してくれないか?」


「覚悟は「出来てる!さっきの言葉に嘘はない。おれの人生を捧げる。」」

気分がノッてて正直に、悪神の使徒らしからぬ誠実さをこの時ばかりは持って言う。


「そんなこと言われて断れないでしょ?」

その顔は困ったような嬉しいような、あまりそういった機微に疎い僕には分からなかったが、口は微笑んでいたのだけは分かった。


「ってことは?!」


「言わなくても分かるでしょ!」

やっぱりもちろんだったり、言うまでもない。って感じのあやふやな言葉すごい好きなんですよね。

言葉に責任を持たなきゃいけない時には使えませんが、それ以外だと相手に全て委ねさせることができて万能だと思います。

使いすぎると怒られますがね…

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