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ばぁば系魔女とクール系青年  作者: 弱虫リリー
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コメディ風

ツイッターのタグ「魔女集会で会いましょう」の完全体の田中さんの漫画を文章化したものです。シリアス風とコメディ風で二通り投稿しています。

                原作 完全体の田中  著 弱虫リリー


突然ですが、僕、捨てられました。たぶん。

それも雪山に。

ついさっき家で寝てたはずなんだけど、気が付いたら段ボールの中で蓋開いてみたらもう一面雪でいっぱい。

いまいち状況が呑み込めてません。

たぶん結構やばいんだと思う。わかんないけど。

まぁ、でも段ボールの中に閉じ込められて山に置いて行かれるって完全に捨てられたよね。捨てられた子犬みたいだし。

正直心当たりならいっぱいある。他の子見たら僕の家がお金無いの明白だったし。ちょいちょい親が家にいなかったし。学校に家の鍵持ち歩いてるのも僕ぐらいだったし。

 そんなことよりこれからの事を考えよう。

 ……と言ってみたけどどうしていいかわかんないや。

 まずここどこ?

 いや、雪山ってことはわかるんだけどその、なになに県とか、なになに市とかあると思うんだけど。

うん。一切情報ないね。見渡してみたけど。

でもまぁここにいても、どうにもならないし、少し歩いてみますか。


 ●


 あれからどれぐらい歩いたかもうわかんない。一時間? 二時間?

 それにしても、ほんとに何も見つかんないだけど。

 木と雪、そればっかり。裸足だから足も雪で冷えすぎて痛いし、薄着で寒すぎるし。

何も考えずに歩いてるのが悪いのかな……。

ちょっと物音とか気にして歩いてみよう。何か聞こえるかもしれない。

 でも、ほんとにどこかちゃんとした所にたどり着けるのかな……僕。

 元から不安だったけどだいぶに不安になった来た。ここまま死ぬのはやだな。

「……む……ぉ……」

 ――ん? なんか声聞こえる?

 行ってみようもう行くしかない。死ぬ。寒さで死ぬ。マジで。

 あー痛い。小石踏んだりするのも痛い。あともう少し我慢して、僕の足。

「さむ……のぉ」

 徐々に声が近くなってきた。

 お、いた! にしてもなんかあんまり見ない格好してるな。あの人。特にあの枯れた草みたいなので出来てる三角帽子。ちょっと古めの人って感じ。

 まぁ、何でもいいや。とりあえず声かけてたす――。

「おや、こんなところに人がいるなんて珍しいのぉ」

 おお、向こうから気が付いてくれた。

――ってこの人ほんとに人間? すっごいきれいなんですけど……。

紅い目と白い髪って見たことなかったけどこんなにきれいなんだ。

「坊や、こんな山奥で一人かえ?」

 あぁ、そうだ。何にも言ってなかったきれいすぎてぼーっとしてた。

 でも何て言うべき?いいや、そのまま言おう。

「……捨てられました」

 にしても本当にきれいなおねぇさんだなぁ。幼稚園でよく女の子が遊んでた人形みたいだ。でも今度は逆に気になる。なんでおねぇさんこんな山にいるんだろう?

「あれま可哀そうに……。ばぁばの家によかったらおいで。おこたがあるぞ?」

 あぁ、よかったぁこれでたすk

――ん?まって?今ばぁばって言った?

 え、どゆこと、おねぇさんじゃないの? えっえっ? 見た目お母さんって年齢でもないよ?

 もしかして、僕は結構不思議な人に拾われてしまったんだろうか……?


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