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1.

【誰もが見上げる果て無き大空。「ファラナルド」と呼ばれるこの国の天空。昼も夜も地域関係なく、しかし魔力によって突如映し出されたとある景色。人物】


「な、なんだ――?」

「空が、歪んで――?」

「何? 何が起きるの?」


【本来は金髪碧眼で長身の美男子だったことでしょう。今はアヘっと目は白目を剥き。口は舌出し涎出し。足は地べたの上で股を露わに中途半端に半開き。その両手で作りたるはVサイン】


「お、おい、アレって――」

「う、そ、だろ――?」

「きゃああああああああああああああっっ!!?」


【誰もが、その人物を知っていました。

誰もが、その生ける伝説の英雄譚を知っていました。

そして誰もが、彼に期待を寄せていたのです】


【…………】


【その日、勇者は主に社会的に死んでしまいました】


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