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EX# とある魔王の最後

長らく更新をしておりませんでしたが、このたび再開いたしました。

但し全面見直し&リメイク分割化をしているため、本話は最新話では御座いません。

(70話まで)ご注意ください。

◆エピソード:

 とある魔王の最後 約???年前◆


「ぐふっ……よくぞ我を倒した、勇者よ」


 え~、全国数億人の大魔王ファンの皆様。

 申し訳ありません。

 不肖この私目、第23代目魔王×××は、遂に勇者に倒されました。

 これまで応援してくれた皆さん、有り難う御座います。


「勇者? いや、違う違う。最初に言ったけど、私は仮面騎士ね。勇者じゃないから」


 思えば長い人生でした。


 千年皇帝と称され、龍よりも長く生きている化け物だと持て囃されてみたり――。

 〝龍〟って呼ばれる様になるのは1万年を生きてからですよ?

 だから〝竜〟の間違いですよね?

 千年を生きていない竜種を一般に〝竜〟と呼びますから。


 いつか世界を滅ぼす破壊神と言われてみたり――。

 そんな力を個人が持っている訳が無いでしょうに。

 もうちょっとよく考えて噂しましょうよ。

 あと、当然の事ですが私は神ではありませんのであしからず。


 歴代最強の魔王という事で四方八方から同時に攻め込まれてみたり――。

 流石に歴代最強は言い過ぎです。

 というか歴代の強さを誰か知ってるんですか?

 知っていたら教えて下さい。

 歴史の授業を受けに訪問させて頂きます。


「世迷い言を。この魔王たる我を倒せるのは勇者の称号を持つ者にしか成し得ぬ」


 本当に色々な事がありました。

 でも、今日ほど驚いた日はありませんでしたね。

 この私を倒したのが、まさか仮面を付けたダークエルフの美女さん一人だけとは。

 千年を越える人生を振り返っても、そのような最後は想像した事がありませんでしたよ?


「御免ね? まさか倒せちゃうとは思わなかったから。ただの力試しのつもりだったんだけどなぁ……」


 本来なら、少なくとも4人以上、多くても20人弱ぐらいの勇者PTに倒される予定でした。

 歴代の魔王達がそうだったので、つい先程までは私もそう考えていました。

 ちなみに、私の一番素敵な最後の光景は、最後の最後に一人ぼっちになった勇者と雌雄を決するという状況です。

 そこで相打ち気味に破れるというのが私の理想です。


「だがっ!! 我も魔王、ただでは死なぬっ!」


 というか、お姉さんったらほとんど無傷なんですけど……。

 完勝される事だけは何とか阻止しましたが、正直言って魔王としての自信が木っ端微塵にされちゃってます。

 敵同士じゃなければ、間違いなく求婚を申し込んでるんだけどなぁ。

 プロポーズの言葉は『私の魔王様になって下さい!』です。


「出来れば私もあんたには死んでもらいたくないと思ってるんだけど、流石にその傷じゃ無理だよね。だって心臓潰しちゃったし」


 実は心臓を潰されても問題無かったりします。

 だって私ってほら、魔王だし~?

 無駄に頑丈で無駄に生命力豊かです。

 むしろ物理的なダメージでは魔王の命にはなんら影響を与えませんよ?

 魔王は、精神的なダメージでのみ死にます。


「かくなる上は、貴様も道連れにしてくれるっ!」


 早い話、魔王は心が折れると死にます。

 勇者と死闘を繰り広げ、何度となく死んでもおかしくない目にあわされ、もう死んでもいいやと思ったら死ぬんです。

 諦めたらそこで終わり、という言葉が魔王の人生にしっくりきます。

 ちなみに歴代魔王の死因ナンバーワンは『人生に疲れたので自殺します』だったり。


「あー、そういうのは間に合ってる」


「ぐぼぉっ!」


 あ、最後の悪足掻きも失敗。

 私の夢だった〝散り際に一矢報いる〟という一コマもこのお姉さんには通じませんでした。

 これで私も心置きなく死ねます。

 むしろ最後まで魔王である私を圧倒し続けてくれたお姉さんに感謝。


 それでは皆様、御機嫌よう。




[第23代目魔王〝×××〟の死亡を確認しました。


 魔王が勇者以外の者に倒されたため、魔王〝×××〟の魂は『輪廻の環』に送られず、復活の機会を与えられます。

 及び第24代目魔王の選定を開始します。


 次の魔王誕生は約200年後です]







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