彼とあなた。

私はずるい。

好きだとささやきながら

愛とは違う感情で

彼と抱き合う

どこか逃げる場所が欲しくて

私を甘やかしてくれる

優しい腕の中に逃げ込んだ

ーもう、このまま、

誰にも見つからなければいい ー

暗闇の中でこのまま

混ざり合って溶けてしまえば

悲しくもツラくもないのに

それができないのは

あなたに見つけ出して欲しいから

いつのまにか

思考も体も別のところに流されて

あたたかいはずの腕の中では

なんにも感じない

あぁ、私は、泣いていたんだ。