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月明かりの教室で

今さらですが……、

制服の描写とか書けないのでここで

すいません(´・ω・`)


制服は紺色のブレザーです。

紺ネクタイしてる感じかな…


キャラ設定も一様。

主人公視点だと書きづら(ry


佐藤実くん

黒目黒髪いつもは短髪なんだけど、今ちょっと伸びてる。平均より背が低い。本人顔は平凡だと思ってるけど、実は可愛い感じ。

今は諦めが早いけど今後どうなるかなぁ…


加賀雅人さん

赤髪(これは染めてるから)で、

黒目(赤いカラコンするときもあるよ)

実くんより15cm高い感じ、

書いてる通り綺麗な美人。

俺様目指して書いてるけどどうだろう…←

まぁ設定活かせるかわかないけど頑張ります。

 向かってる間に、うっかり生徒会長さんって呼んじゃったばかりに呼び名を正された。


『同い年なのに敬語って嫌なんだよ。それに実は名前で呼べよ』


拗ねたように言われてしまい、反論しようにも聞いてくれず、仕方なく“雅人さん”とお呼びすることになった。が、『さん』付けは譲れず、渋々だが了承を得えた僕はほっとしてる。

 今、雅人さんは電話中だ。これで2回目。1回目は、食事の電話だった。これはすぐに済み、現在“天ちゃん”という人物に頼み事してるみたい。詳しい内容は聞いちゃいけない気がして、考え事して聞かないように廊下を進む。

 今頃あの転校生はなにやってんだろうとふと思う。また共同スペースを汚されてたら嫌だなぁとか…。片付けるの僕だから迷惑しかない。……こう暗いことしか思い付かないのは疲れてるせいだから、考えたくないだけど、他に考える事がないし。はぁとため息をついた。


********

 やっと着いた2年A組。あたりまえだけど廊下共にとても静かだ。音をたてないようにゆっくりドアを引く。雅人さんがまだ電話中なのだ。結構長いけど、大事な話なのか真剣な顔をつきをしている。が、こっちには都合がいい。さっさと教科書と鞄を持ってこよう。とりあえず、ジェスチャーでここに居てくださいと合図してから教室に入った。


(何もないといいんだけど……)


素早く窓側の後ろから2番目席に向かう。綺麗なまま机も鞄もちゃんとある。どうやらまだイタズラはされてないみたい。こないだは机によく頑張ったなって感心してしまうほどの力作が机に埋め尽くしていた。例えばカスとか、バカとか、幼稚な文章で作られた忠告と(けな)し言葉。これで、泣く僕ではないけど、こういうときは普通油性ペンで書くのが通りな気がするが、鉛筆だったのですべて消しゴムで消した。こういう時間を使う暇があったら、別のことやったらいいのに説に思うだけど。今回は綺麗なままだったからちょっとほっとし、さっさと教科書や筆記用具を鞄にしまおうと机に手を入れた瞬間、教科書の感触に違和感。なんだろうと恐る恐る一番上の教科書を出す。


「っ!!」


思わず、声を出しそうになったのを堪えた。視界に入ったのは見事に無惨な国語の教科書。どうやったらなるのだろうか表紙がビリビリ引き裂かれ、やっとの状態で繋がっている。中身も確認して見たが、どうやら相当ねっちこい人物らしく。ズッタズタに切り刻まれここまでやるかと思うほど酷い。机にしまっていた違う教科も机から出してみたら、同様に切り刻まれているものや、酷い言葉が連なった文章がボールペンで殴り書きされていたり、インクをぶちまけられたページもあった。


「……駄目だったか」


まさかここまでやるとは思ってなかった。さすがにこんなことを平気でやってしまう彼らに身震いしてしまう。これは誰かに相談すべきなのか…でも誰に?風紀委員でさえ信用できないのに。目を(つぶ)り深く息を吐く。動揺した心はちょっとだけ静まった。これならまだ大丈夫。大丈夫と言い聞かせて、またノートを手に取る。さらっとページをめくり改めて見たが教科書よりもまだ救いがあるようだ。教科書は新しく買って、ノートは書き写せばいい。他のノートも取り出して鞄にしまう。……はずだった。鞄にしまう手が別の手に阻まれた。


「なんだコレ」


冷たい声がして、見上げれば雅人さんがいた。僕の手を掴み、机の上に置いてある切り刻まれた教科書を睨んでいる。いつの間に雅人さんが来たのかわからなかった。それだけ僕が動揺してたてことか、それとも気配を消すのがとても上手いのか。どちらにしてもこの状況は不味い。眉間に力が入ってしまう。

 出来れば雅人さんにはこの状況を見せなくなかった。迷惑になるだけだし、巻き込みたくない。内側で響くドキドキと嫌な音が聞こえるが何とか表情を抑え、出来るだけ何事もなかったように、笑みを作り、今気づいたように装う。


「あれ?電話終わったの?」


「はぐらかす気か…」


「…っ」


話から反れて欲しかったから、曖昧に答えてみたけど、逆効果だったようで、手首に力を込められて痛い。


「こんなに教科書がズタボロになるなんて、普通ねえーだろ!!!」


つい、雅人さんを見つめてしまった。なんで雅人さんの方が辛そうな表情をしている。やられてるのは僕なのに。なぜ雅人さんがそんな表情になってるのか解らない。こっちの作った表情が綻びそうになる。それはダメだと唇を噛む。

 このまま向き合っていたら、今まで耐えてきたものが耐えられなくなってしまいそうで、怖くて視線を落とした。


「貴方には関係ないことですよ」


「それは俺が聞いて決める」


「勝手ですね」


「ああ。勝手だ!!!」


きっぱりと拒否したはずなのになぜこんなにも僕に構うのか。不思議で仕方ない。ため息を一つ吐き、


「……僕に関わらない方がいいです。めんどくさいものに巻き込まれてるです。僕に構うと貴方も捲き込みますよ」


「それが原因でこんな状況なのか?」


そうと問われれば静かに頷く。だって真実なんだから。うつむいていた顔を上げて作り笑顔で雅人さんを見た。悲しそうな表情は変わっていない。胸が痛むが表情を作るのは慣れている。もう動揺なんかしない。


「だから、僕と関わるnっ『バカか』えっ」


言い終わる前にバカ呼ばわれされた。


「無理して笑ってんじゃね。まるわかりだバカ」


その言葉にピタッと止まる。どうしていいか解らず、なんとか言葉にしようと口を開くがは上手く紡げない。今までで一番動揺した。それに追い討ちをかけるように、雅人さんに掴まれていた手を、ぐいっと引っ張られ体が傾きぶつかった。目の前には紺色が広がる。訳がわからなくて固まってしまう。どうやら雅人さんに抱き寄せられたようだ。ますます何でこんなことをするのか解らない。軽くパニックを起こしかけていたときにぎゅっと力を込められた。


(えっえっ???)


“なぜ”“どうして”が頭の中をぐるぐる回る。どう考えてもこんな状況になるなんて思いもしなかった。あるはずがなかったのに、なんだこれは…。


(抱き締められてる。どうして…なんでこうなったの?……わからない)


出来るなら思考を放棄して旅立ってしまいたい。羞恥心で死にそうだ。赤いだろう頬を見られたくないから、おでこを雅人さんの胸に押し付けて言いたいこと叫んだ。


「離してください」


「嫌だ。確実に逃げるだろ?」


「…」


「黙秘は肯定と見なす。逃がさないからな」


声からわかるが、なぜかそんな自信があるのか。こんな僕に構うことないのに……。


「はぁ…貴方こそバカだ」


雅人さんに聞き取れないような声で呟いた。こんな見放された僕と関わりを持つというのだから。本当にバカだと思う。

 どうしてご飯を一緒に食べようなんて約束してしまったんだろう。もっとちゃんと断ればよかった。考えなしに答えるじゃなかった……。

 これからどう変わるんだろう。考えただけで怖い。これ以上の事も起こったりするんだろうか。……まだ僕だけならいい。雅人さんも巻き込んで迷惑かけてしまうだろうか…。生徒会の運営が今だって追い付いてないのに、邪魔するなんて事になったら…。


(それだけは嫌だ)


思わず視界が歪む。耐えるように目をつぶり唇を噛み痛みを走らせる。冷静になれ。今すべきは逃げ出す事。

 今まで抵抗してなかった手で雅人さんを押して引き離そうとしたが、びくともしない。そんな時に耳で囁かれ、


「悪あがきか」


その声は笑いを含んでいた。これでもびくともしなかったのに更にぎゅっと抱き締められ、先程は僅かに動かせた手も今は無理だ。正直苦しい。そしてまた――。


「大丈夫だから。そばに居ろ」


囁かれた。こう言われてしまっては勘違いしてしまいそうだ。けど、こうしてぎゅっと抱き締めてくれる事にちょっとだけ安心する気持ちもあることに気づいてしまった。


(……隣に居てもいいのかな)


つい想ってしまう。僕が誰かの傍に居てもいい立場はないとわかっている。けど、心配してくれる人がいる事で安心してしまう自分はとんでもなくバカだ。でも甘えちゃいけない。脳裏にちらつくあの転校生の姿がそう思わせる。

 素直に頷きたい気持ちを押し殺して出てくる言葉は、やっばり否定なのだ。関わってはいけないと。でもそれを伝えきることは叶わなくて、手で口を押さえられた。今まで見えなかった表情が見え、雅紀さんは悲しそうな表情をしている。


「今、そんなこと聞きたいんじゃねえよ。バカ」


「うぅう゛ー!!」


「反論てか?とにかく」


雅紀さんが言葉を続けるよう前に僕をひょいっと抱き抱えた。つまりお姫様だっこ。あのチワワなら喜んで頬を赤く染めそうなことだが、僕は違う。逆に青ざめて、


「なんでこんなことに!!」


「衛生的にダメだと感じた」


清々しほど言い切る雅紀さんは、スタスタと教室を後にする。がそんなどころではない。ジタバタともがきつつ、反論した。


「なにその危機感!!とにかくこっちのお姫様だっこの方が危険なんですよ!!それに荷物!!!!!」


「何が危険だ。落としたりしないぞ!!荷物は……そんなもの捨ててしまえ」



渋った顔で言われてしまった。が、落ちる落ちないとかの問題じゃない。親衛隊というチワワ達にこの状況を見つかったらどんな恐ろしいほどの危険が待っているか考えただけでぞわぞわと寒気が…って、後半の解釈酷い!!!!思わず、荷物ことで叫んだ。あのまま放置とかない。明日どうすればいいと言うのか。


「もう教科書は捨てますけど!!あのままはちょっと!!!でもノートだけは!!!あれないとテストぉおおおお!!!!」


「放置しとけ。こっちでなんとかする。まぁ教科書は俺が新しいの買ってやるし」


「へぇ?」


突拍子のないことを言うのだから、変な声が出てしまった。なんとかどういう!?それになにを買うだって?呆然としてしまったが、雅人さんは気にせず、


「ノートはまぁ調達するとしてだ…とにかくだ。あんな胸ぐそ悪い物は捨てろ」


「……はい」


もうどうせ下ろしてさえくれないだ。それなら頷くしかない。ただ見えなくなった教室の方をつい見てしまう。決して名残惜しくなんてないが、明日どうなってるかと思うと気が重くなる。

 もうちょっと歩けば、寮って所まで来ていた。

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