表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/14

Ⅸ 本日。休日につき

勉強してる?かもしれないやつ

「うおー!勉強だりぃー!!」

「じゃあしなきゃいいだろ」

「そういう訳にもいかんだろー」


何を言っているのだこいつは。


「なぁなぁ、どっか行かね?」

「勉強してたんじゃねーのかよ」

「気晴らしってのが必要なんだよ!」

「はいはい。行きますよ」

「お?いつもなら、寝るから邪魔すんな。とか言うのに、今日はやけに素直だな」

「余計なこと言ってっと行かねーぞ」

「おっと、それはすいやせんした。んでな?行くとこっても特にないんだよな」

「ねーのかよ…」


今日はたまたま眠くないから、たまにはこいつに付き合ってやろうと思ったが。


「うーん。あ、そうだ。学園の自主練室でどうだ?あそこ確か、休みの日でも使っていいんだよ。生徒なら」

「そうなんか。じゃ、行くか」


後々の特訓に使えるかもしれんからな。先輩の。


「そうと決まれば、しゅっぱーつ!」

「さっきまで勉強してたやん…」


寝巻きでな。


ーーー学校にてーーー


「ん?おお、鷹栖と神楽か。なんだ?自主練か?」

「まあーそんなとこでーす」

「です」

「神楽はいいんだが、鷹栖は少しくらい授業受けたらどーなんだ」

「俺には必要ないんで」

「ま、卒業できるかはこれから次第だな」


それだけ言い残して、先生は行ってしまった。忠告、と言うことなのだろうか。


「だってさ。授業態度0だからこのままだと留年かもな」

「中学生に留年はないんじゃないのか?」

「そうだけどー。高等部もこんな感じだと留年、するんじゃないか?」

「ま、俺は留年はしないだろうよ。そのうちわかる」

「はいはいそうですかい。じゃ、行きますか」

「あいよ」


ーーー自主練室にてーーー


「俺は、今日は模擬戦してみっか」

「お前には早いんじゃないか?」

「この前、最低値には勝てたんだ。次は1つ上かな」


やっぱこいつ。弱いな。運動器系全部ダメなのか?実技の授業も全くついていけてないしな。努力家なんだけどな。


「俺は筋トレでもしますかね…」


先輩にかける負荷、どのくらいがいいかなぁ…。


「あ」

「…?」


さっきから視線を感じるかと思えば、突然声を出したっきり動かなくなる人がいた。よくみると、何か見たことあるような?


「あ、この前の人か」


模擬戦1秒で片付けた時にいた人だな。


「ねぇねぇ、君」


厄介なことに話しかけてくるではないか。めんどくさい。


「そんなに顔に出さないでよ。すぐ終わるからさ。この前のことなんだけど」

「顔に出てましたか。失礼、この前って模擬戦の時の話ですか?」

「そうそう。君、5秒も経たずに出て来てたよね。何したの?ちゃんとクリア判定にはなってたし」

「んなこと言われても…クリアしたもんはクリアしたんじゃないっすか?」


何も歯応えなかったが。


「それがおかしいの。人間にはできないわよ。あなた本当に人間?1年生かすらも怪しいわ」

「人間っすよ」


一瞬バレたかと思ったけど、違うみたいだな。


「結衣が言ってたけど、君、結衣の攻撃1回も当たってないんだってね」


先輩…いいふらさないでくださいよ…。


「四天王の攻撃を避けるって並大抵の事じゃないのよ?そこからもう、おかしいわ」

「なんかできちゃっただけっすね。まぐれっすよ」


実際、本気じゃないにしても、俺の攻撃かわしたやつもいるくらいだしな。にしても、こんなに追求されるとは。めんどくさいな。


「お話はこのくらいでいいっすか?俺、そろそろ友達のとこ行かなきゃなんで」


とりあえず、これで諦めるだろ。


「ん?じゃあ、最後に1つだけ。また、ここに来る?」

「気が向けば」

「そっか。いいよ、行って」


最後のはよくわからないが、適当に答えとけばいいだろう。蒼汰の様子はどうなっていることやら。


「あーあ、だから言ったのに」


案の定ボコボコにされて、機械から弾き出されている。わかりやすく疲れた顔してんな。


「ほら、立てるか?」

「おう、サンキュー…」

「お前は弱いんだから、おとなしく最低値やっとけらいいんだよ。基礎は大事なんだから」

「だな…おとなしくそーするわ」

「そうしとけ」


さて、そろそろ帰るか。


「ほら、もう気晴らしは済んだろ。帰んぞ」

「えーーー」

「えー、じゃねーよ」

「帰りたくねぇ」

「でもお前、ここにいてもすることないだろ」

「それはそうだけどさぁ…」

「あ、お〜い。2人も来てたんだ〜」


げ、この声は。


「おー、杏奈じゃねーか」

「杏奈ですよ〜。そういえば、よく飛礫が出て来たね。家にいそうだけど」


悪かったな!寝てばっかで!


「今日はなんか眠くなかったらしい。俺も珍しいなとは思った」

「だよね〜」

「うっさい。帰るぞ蒼汰」

「ちょちょちょ、もう帰っちゃうの?」

「やることないから帰るんだよ」

「じゃあさ、私と1戦模擬戦しようよ」

「やだ」

「え~なんでさ~」

「お前弱いから。蒼汰とやっとけ」

「う~ん、蒼汰弱いんだよね」


お前、杏奈にも勝てんのか…。


「ま、いっか。蒼汰?まだ動ける?」

「え、いやまぁ動けるが…」

「よし。3戦先取ね」

「いや俺、杏奈に1戦も勝てたことないんだが!?」

「おとなしく付き合ってこい。俺は帰るから」

「お前ー!!この恨み、忘れねーかんなぁぁー…」


最後、断末魔だったな。

「本日は私ね。私の名前は、神宮寺 紗良。幹部成績1位で、結衣の親友よ。好きなものは、パフェ。趣味はお昼寝ね」

作者:「自己紹介乙です」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ