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Ⅳ 栄勝学園の実技

今日は初の実技授業。

「今日は朝から実技だ。昨日はオリエンテーションだったが、しっかり気合いをいれて臨むように」

「「「「はーい」」」」


今日から実技のようだ。ふぁぁぁあ…ねみぃ(=_=)


「実技場に集合な。5分以内に集合するように」

「だってさ。今日も寝てるの?」


杏奈が話しかけてくる。寝るって言ってるだろ…。


「授業中なんだから寝ないの!ほら行くよ!」


真面目だな、杏奈は...。


「お、名前覚えてくれたんだ。でも行くよ~」


またまた引きずられる。この光景は何回目だろうか。


ーーー実技場にてーーー


「よーし、全員そろったな。じゃ、授業を始める。俺は実技も担当していてな。改めての自己紹介だが、出雲 斗真だ。担当は剣技だな。武道も一応教えられるぞ。で、隣にいる2人が格闘術の五十嵐 大弥先生と、櫻小路 豹牙先生だ」

「「よろしく」」

「んで、奥にいる2人の女性の先生が、朝比奈 璃子先生と朝比奈 美羽先生だ。お二人は魔法の専門だから、魔法志望のやつは朝比奈先生のところに行くように」

「「よろしくお願いします」」

「以上だ。質問がなければ、各自入学するときに配られた”適正表”を参考に教わるように。あくまで参考だから、自分の教わりたいやつでもいいぞ」


適正表ねぇ…。全適正〇の場合はどうしたらいいのやら。


「おーい飛礫ー。お前はどの先生のとこ行くんだ?」

「俺は寝る」

「んなさみしいこと言うなってー。って!?お前全部適正〇なのかよ!!じゃあ、俺と同じ剣技の出雲先生のとこいこーぜ!」

「へーい…」


最近はこいつが折れないので、あきらめてついていくようにしている。


「よし、ざっと20人ってとこか。今回は初回ってこともあってな、少しお助け要員を呼んでいるんだ。出てきてくれ」

「はい。ご紹介にあずかりました、四天王「朱雀」天海 結衣と言います。私は剣技を主に戦います。よろしくお願いします」


周りがざわざわしているから少し聞き耳を立ててみれば、どうやら四天王の一角らしい。南の人だそうだ。たいして興味はないな。ん?


「じゃあ早速授業始めるんだが、何か気になる生徒がいたか?天海」

「では…そこの金髪の子」


ん?金髪?妙に視線を感じたかと思えば、見渡す限りの金髪は俺しかいないし呼ばれているらしい。さっき感じた視線と同じ感じがする。


「俺のことっすか?」

「そう、あなた。名前は?」

「鷹栖 飛礫です」

「鷹栖君ね。君、私と1本模擬戦しない?」


はっ?とか、えっ?とか周りの生徒の困惑した声が聞こえる。なんか目立ってるな…。


「いやちょっと待て。いくら何でもお前と模擬戦はきついんじゃないか?天海」

「で、どうする?受けてくれる?」


まっすぐな目で先輩はこっちを見つめる。あんまりめんどいことはしたくないんだけどな…。

ただ、少し血が湧いている。


「わかりました。受けますよ」

「うん。では先生、鷹栖君少し借りますね」

「あ、あぁ…」


ーーー自主練室にてーーー


「ルールは相手が戦闘不能になったら終了。時間制限はなし。これでいい?能力も使っていいよ」

「なんでもいいっすよ」

「じゃあ入って」


そういわれて模擬戦用の機械に入り込む。今回のフィールドは荒野か。障害物がなく、ただただぶつかるためのフィールドだ。天気は晴れだな。ま、俺には何も関係ないが。


「それじゃ、開始!」


いきなりの轟音に少々俺は驚く。これはおそらく踏み込みの音であろう。居合の要領で最初から飛ばしてくるらしい。俺は突撃してくる先輩の攻撃を紙一重ですべてよける。


「っ、当たらない…?」

「まぐれっすよ」

「君から攻撃はしないの?」

「じゃ、行きますね」


そうして俺は1発、手を固め攻撃を放つ。


「いいパンチだね。君、力を隠してるよね?表情、呼吸の乱れ、それから足さばき。ざっと1%も力を出してないってとこかな」

「ふーん…」


結構なやり手のようだ。ちなみにさっきの攻撃は1%の100分の1だ。


「やっぱ強い人にはわかっちゃうもんなんですね。科学とか結構使って攻撃したんでそこそこ威力はあったはずなんすけど。見破られたなら、少々頑張らないと失礼ですね」


そういって俺は手に力を込め、そのまま先輩の腹めがけて攻撃を放つ。それを先輩は受け止めたらしいが、受け止めきれず、フィールドの端まで吹き飛んでいた。やりすぎたかな…。


「おぉ…!こりゃまいったね。強すぎて受け止められないや。私、格闘術は四天王の中で一番弱いけど、情人より圧倒的に強いはずなんだけどね。やっぱり紗良の言ってた通りだ」


紗良…?


「まぁ、私の負けだね。でも、公式戦じゃないからまだ四天王は譲れないね。今度はトーナメントで!じゃ、授業にもどろっか。力を隠してる理由がなんかあるみたいだしね」

「別に、さっきのが本気ですよ」


嘘だが。


ーーー実技場に戻ってきてーーー


「先生~。ただいま戻りました」

「おお。なんか天海、うれしそうだな」

「まぁ、少しテンション上がりまして。私はどの子指導したらいいですかね?」

「じゃあ、あそこのグループと、あそこのグループを頼む」

「は~い」


先輩は戻って来るや否や、行ってしまった。さて、寝るか。


「飛礫ー!!お前、どうだったんだよ!!模擬戦!!」


やかましいのがいた…。


「なぁなぁ」

「どうもこうもない。普通に負けた」

「そっかー。お前ならいい勝負できそうだったけどなー。ま、しょうがないよなー」


それだけ言い残して、蒼汰はどこかへ行ってしまった。さて、寝るか。

「は~い、今日は私だね~。私は天海 結衣。四天王「朱雀」の3年生。好きなものはフルーツかな。すっぱいものは好きじゃないけど。趣味は、剣を振ること。にしてもあの子、全然本気出さないね~。いつか本気のあの子と戦ってみたいね~」

作者:「あまり本気で戦うのはおすすめしません…。自己紹介、ありがとうございました」

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