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Ⅲ 栄勝学園探検

初授業の日。

「今日は遅刻しなかったんだね」


昨日の隣の女が話しかけてくる。あぁ、今日の朝は地獄だった…。なんてったって1時間前に起こされたからな…。おかげでねみぃ…。


「ん?今日も無視ー?おーい、寝てるのー?」


うるせぇやつだな…。


「あ!またうるさいって言った!!」


ん?おかしいな。今回は言ってないはずなんだが…。


「あぁ、なんでわかったのか不思議なのか。私の能力は”心を読むこと”だから。君の考えてることは全部わかるよ。ま、まだ”覚醒”してないから、集中して使わないと聞き取れないんだけどね」


聞いてもない話をべらべらと…。危機感はないのか?でもこの話し方は便利だな。


「疲れるから普通に起きてほしいんだけど。君は信用が置けるからね。話してもだいじょぶっしょ」

「そうかよ…。寝るから邪魔しないでくれ」

「って言ってもあと1分で授業だけど」

「授業中も寝るから起こすな」

「よーし、授業始めるぞー。中学からは教科ごとに先生が変わると聞いたかもしれないが、5教科は基本担任が教えるから移動教室なんてものは基本ないぞ。でもまぁ、今日はオリエンテーションだ。とりあえず学園を案内してやる。そこの寝坊助も起こしとけー」


俺のことか…。めんどくせぇ


「ほら!めんどくさがらないで行くよ!」


席から引きずり降ろされる。この感覚デジャヴ…。


「ここが、実技場だ。能力の実技の授業をするときに使うやつだな。実技に関しての説明は...。学園長はしてないんだったな…」


なんか知らんが大変そうだ。そのくらいはわかる。


「じゃあ説明するぞ。実技は春学期、秋学期それぞれで評価される。そこに合わせてこの学園ではテストは合計4回しかない。その分範囲も広いから、しっかり勉強するように。それでだ。秋学期の初めにある”大勝トーナメント”・春学期の初めにある”Big four決定戦”これは出場は必須ではないが、好成績を修めると成績に加算されるぞ。実技にはテストがないから代わりのようなものだな。普段の授業とある程度の戦闘能力を実技中に図って、こっちが成績を決める感じだな。そんなところだが、何か質問はあるか?」

「戦闘能力を図るって、具体的には?」


隣の女が質問を投げている。こいつに連れてこられたから自然と隣に座ることになっている。


「具体的には、模擬戦をしてもらう。能力を使っていい時とダメな時があるから、それはこっちで指示する。あ、成績は”能力”と”格闘”の2つを評価して合算するからな。しっかりやるように。能力に頼りきりの戦い方は身を滅ぼすからな」


ほう。この学校の先生はよくわかっているようじゃないか。感心感心。


「何言ってんの?感心?」


おっと、横にこんな奴いたな。


「こんな奴じゃないもん。私の名前は春風 杏奈。覚えてよね」

「ほかに質問あるやついるかー?」


あー、はいはい。わかったよ…。


「心で会話しないでちゃんと喋ってってば」

「ほかにはないなー。じゃ、次行くぞー」

「ほら、次行くってさ。立って立って!」


ねてたい…。


「ここが東校舎だな。まぁ、そのうちわかる。もう説明めんどくさいから各自で探索してきてくれ。あ、この東校舎には幹部以上にならないと入れないから注意な。1時間後教室集合な」


学園長もだが先生も大概適当だな…。よし、教室戻って寝るか…。


「何言ってんの!これから私と回るんだよ!!」

「おっ!俺も混ぜてくれや!」


蒼汰もやってきてうるさいのが2人に増えた…。だるい。


「さーて、いっくぞー!」

「おー!」


はぁ…。


「ここが西校舎かー。ここは入れるんだっけ?」

「そうだな。ここは入れるはずだぜ!行こうぜ!」


なんかすっかり仲良くなっている2人である。今なら抜け出せ…


「だめだよ!!」


またまた引きずられるのである。


ーーー西校舎内ーーー


「おーここが学食か~。思いの外きれいだな!」

「だね~。飛礫はどう思う?」


学食…?飯食えればいいだろ…。


「そんなこと言わないの!」

「ん?飛礫は何も言ってないんじゃないか?」

「あぁ、そっか。私は心が読めるの。能力ね。ついでに私の名前は春風 杏奈。よろしくね」

「おお、そっか。俺の名前は神楽 蒼汰。能力はものを浮かせる能力だな。基本何でも行けるぜ!生物は無理だがな」

「いい能力だね!今度使ってるとこ見せてよ!」

「いいぜ!また後でな。そっか、それで飛礫の言ってることわかったんだな」


うるせぇ…。もう少し静かにできんのか…。


「あ、今回は俺でもわかるぞ。顔にうるさいって書いてある」

「飛礫がしゃべらなすぎなだけだよね~」

「だよなー」

「あぁ、もう行くぞ。別に学食はもういいだろ」

「「あ、しゃべった」」


ほんとこいつら…。


「へーここが自主練室かー」

「いろんな設備があるみたいね。CPUとの模擬戦機械に、筋トレ用の器具。それから武道場。日本武道全種類あるみたい。あとは中国の拳法とかも」

「ほへー。どれ使おっかな」

「私は少し筋トレしてくるー。30分後に入口集合ね」

「了解!」


模擬戦か、少し興味あるな…。

ふーん、CPUごとに強さがあるのか。最高値でいいか。


「ちょっとちょっと、それ大丈夫?最高値だけど」


靴と実技着からみて、先輩か?


「別に問題ないです」


それだけ残して俺は模擬戦を開始する。なるほど、外からは見えないけど記録はされるみたいだな。ま、記録残ってても別にいいか。


パチン…


「大したことなかったな」


外へ出てみれば、さっきの先輩はまだ立っていた。


「え、はや!まぁ、さすがに最高値には勝てないよね。私もいまだに手も足もでないもん」

「つぶしました。お疲れ様です」

「えっ?」


先輩はぽかんとした表情でそこに突っ立っていた。


「俺が一番か」


まぁ、5分とて経ってないしな。寝るか…。


ーーー30分後ーーー


「おーーーーい。起きろーーー。この、ねーぼーすーけー」

「んぁ…。やっと帰ってきたか」

「おう、待たせたな。春風さんは利用許可証発行してもらうんだってさ。これで夜も使えるようになるらしい。お前も行くか?」

「いや、俺はいい。そもそも門限あるだろ」

「それはそうだな」

「お待たせ~。そろそろ1時間経つかな?」

「そうだなー。戻るか。南校舎だったっけ、俺らのクラスは」

「そうだね。寝坊助さんも行くよ~」

「へーい…」


俺たちは教室へ戻った。


「何者…あのこ…」

「今日は私!春風 杏奈の自己紹介だね」

作者:「よろしくでーす」

「名前はさっき言ったね。能力は”心がよめる”ことだね。好きなものは甘いもの。ケーキとか、チョコとか好きだね。趣味は遊んでられればそれでいいかなー」

作者:「蒼汰と似てんな…」

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