Ⅰ 栄勝学園入学!
ひっさびさの投稿です!よろしくお願いします!
「ここが栄勝学園か…」
校門に大きく書かれている”栄勝”の文字。俺はこれから6年、ここで過ごすこととなる。
ーーーさかのぼること30分前ーーー
「おいこらおきろー!もう、遅刻ずんぞー!!」
朝っぱらからうっさいなぁ…。寮で同居している友人の声がする。
少し前に、この「栄勝寮」に入寮してきた俺は、今まさに拷問となろうものを受けている真っ最中である。
「あと39分…」
「いやもうあと始業まで30分しかねーんだよ!てかなんでそんな中途半端やねん!」
ぺしっ!っと軽快な音が響くほど強い力で頭をたたかれ俺は目を覚ます。こいつ力強ぇんだよ…。
もうすでにこいつと同居するのが嫌である。
「ほら!早く朝飯食べる!準備しろ!」
「へーい」
朝飯があるのは普通にありがたい。会ってからせいぜい1週間?くらいしか経っていないのに世話焼きな奴である。朝起こされるのは癪だが。なんで癪なのかはよくわからない。
そうして用意された朝飯を食べ、荷物を持って学園へ向かう。
「寮母さーん!行ってきまーす!」
「おーう!アンタらが最後だ。気を付けていってきな!」
「おい、飛礫。走るぞ!」
らしい。せいぜい走って15分ほどの距離なのにみんな出るの早いよな…。てかもっと寝かせろよ…。ふぁぁぁあ…。ねみぃ(=_=)
ーーー現在へ戻るーーー
「飛礫!俺らのクラスはBらしいぞ!さっさと行くぞ!」
「へーい…」
いちいち声のうるさい奴である。そんなにでかくなくても聞こえるっての…。
そうして教室について、
バーン!!!!
「おっはようございまーす!!」
「はい、おはよう。時間ぴったりだけど、もうちょっと早く来い。あと、ドアが壊れる」
そういえばこいつ足遅かったもんな。途中俺歩いてたし。明るいタイプだから運動できるもんだと思ったが違うんだな。
「いやーすいません。うしろのこいつが準備してないもんですからー」
てめっ...!余計なことを…!クラス中で笑いが起こるが、視線はすべて俺に集中している。
「そうか。明日はもっと早く来いよー。で、このうるさい奴は、多分神楽 蒼汰だな。お前の席はここな」
「って、アリーナ席じゃないっすか!」
クラス中が笑いに包まれる。こいつ周りを笑わせるのうまいな。渋々、教師の真ん前に座ってるあいつの顔は面白い。
「で、後ろにいるのが鷹栖 飛礫だな。お前の席はあそこだ」
そういって先生が指差すのは4列目の一番後ろ。一番前のあいつが恨みがましい視線を送ってきているが気にしない。俺はすたすたと席に向かい、座る。
「よし、全員席に着いたな。俺はこのクラスの担任の、出雲 斗真だ。何と呼んでくれてもかまわない。ちなみにアラサーだ。詳しくは言わないがな。独身だ。俺の自己紹介はこんなところだろう。」
「さて、この学園に入学したということはわかっているだろうが、この学園にはほかの学校と違う点がいくつかある。それは入学式に学園長から説明があるだろう。話は以上だ。時間通りに体育館に集合しろよ。遅れるなよ」
そう言い残して先生は教室を出て行った。俺はこの学園の”違う点”の1つに魅力を感じて入学した。さて、眠いんで寝ますかね…。
「何寝ようとしてんねーん!」
べちん!朝より強くたたかれた。いってぇ…。
「んだよ…。お前が早く起こすからねみぃんだよ…」
「そりゃ遅刻寸前だったんだから起こすだろ。そ!れ!よ!り!あれ、見に行くぞ」
「あれ…?あぁ…。あとでよくね?」
「い!!!!!ま!!!!!」
席から引きずり落とされた。俺はそのままどこかへ連れていかれる。
「飛礫!ほら見ろ!あれが四天王の先輩たちだぜ!」
「んぁ…」
窓から校庭を見てみれば、そこには腕を組んで立つ4人の人。あれをどうやら四天王と呼ぶらしい。
「俺、あんま知らねぇんだよな…。そんな制度があることくらいしか」
「は!?お前、よくそれでここに入学しようと思ったな!俺が説明してやるからよく聞いとけ~」
あぁ。これ完全に余計な事言ったわ。
「いいか?この学園の制度に、”リーグ制”ってのがあってな。リーグ制にはそれぞれの役職があるんだ。まず、俺らみたいな一般生徒のことを、”普生”っていう。普通生徒の略だってさ。で、次が”幹部”。この幹部になると、幹部専用クラスに編成されて、それ相応の授業が受けられる。ほかにも細かい特典があるが、ここは省く。なりゃわかる。3つ目が、”四天王”。そこに立ってる人たちだな。四天王になると”資格”が与えられる。「青龍」「白虎」「朱雀」「玄武」この4つだな。四天王の特典は、”学食無料””寮の部屋のグレードアップ””学費の半額”主なのはこの3つだな。ほかにももう少しあるけど、省く」
さっきから省いてばっかだな。ま、それくらい特典があるんだろうが。
「ちゃんときいてっかー?まぁいいや。で、最後に”栄王”だな。これは”称号”って呼ばれてるな。これを手に入れる資格があるのは四天王の4人だけだ。四天王の中でもふさわしいものが選ばれるらしい。栄王の特典は四天王の特典に加えて、もう一つ大きいものがあるらしいがそれは栄王にならないとわからないらしい。これで全部だな。わかったか?」
「長い話どーも」
「少しは素直に感謝せんかい!」
ぐりぐりぐりぐり…
「痛いんだが」
俺はこめかみのあたりを、ぐーでぐりぐりされている。人生で1回くらいは誰しもされたことがあるだろう。
「なんか思ってる反応と違うな。俺、そこそこ力強いはずなんだけどな」
「そんじょそこらのやつと一緒にすんな」
「ははっ。そうだったな」
「んで?今年は栄王いるのか?」
「おっ、ちゃんと聞いてたんだな」
「当たり前だ」
「意外だな。んで、栄王だったか。今年はいないらしいが、今年の四天王は”学園開始以来最強”らしい」
「ふーん…そろそろ時間だ。体育館いくぞ」
「おっ?おう」
俺らは体育館へ向かった。
「俺は、鷹栖 飛礫。これからあとがきには軽く会話を書いてくらしいぞ。作者曰く。今回は自己紹介らしい。では、軽くいこうか。好きなものは特にない。能力はまだ秘密だ。趣味は運動すること全般だな」
作者:「はーい。おつかれさまっした~」