表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

958/2103

 姫と筋肉 死霊大戦争(3)


「うおおーーーっ! どっせいりゃー!」


 僕の目の前でレリーフがゾンビ相手に無双している。両手に一体づつ持った、大剣を手にしたスケルトンをまるで鞭のようにしなやかに振り回す。レリーフは何も考えずぶん回し、スケルトン達が上手くゾンビを切り飛ばしていく。意志のある武器。武器が勝手に軌道修正してくれるようなもんだ。


 けど、不愉快極まりない。ゾンビ達はなんか汁を出しながら千切れ飛んで行く。


 くさい。


 めっちゃくさい。


 鼻摘まんでてもなんか臭い。


 もう我慢出来ない。伝統にのっとって、汚物は消毒するしかない!


「煉獄よ、地の底から来たりて全ての存在を焼きつくせ」


 呪を紡ぎ、魔力を力にする。僕の得意なものは炎。炎の象徴とするものは蹂躙。今の状況には最適だ。


煉獄地獄インフェルノ


 僕の突き出した手から溢れ出る炎。それは前に進み地面に当たると、そこを起点に前方に炎の絨毯が広がる。レリーフ? そんなの知らない。アイツがこれくらいで死ぬ訳がない。ちよっと暑いなくらいなもんだろう。


「ウオオオオオオオオーツ!」


 なんか野太い声が聞こえる。気のせいだろう。


「お前殺す気かっ!」


 なんか炎に包まれたものが喋ってるが気にしない。


 僕の目の前に存在したゾンビ共はもう居ない。悪臭も香ばしく変わっている。めでたし。めでたし。


「お前、せめて魔法使う時はなんか言えよ!」


 髪の毛がほとんど縮れたレリーフがなんか言ってる。いつも慇懃な奴がめっちゃ怒っている。そんなに暑かったのか? そもそも人の言うこと聞かず突っ込んだアイツが悪い。けど、見たところノーダメだ。まじか、かなり高位の魔法だったのに……


 まあ、それはおいといて、かなりの数のゾンビは消滅させる事ができたのだが、まだワラワラとこっちに向かっていやがる。


「お前のお陰でソードが2体眠りについたじゃないか。まあ、いいだろう。しばらくしたら復活するからな。よし、来たれ暗黒騎士!」


 地面に描かれた魔法陣から3体の騎士が現れる。


「出でよソード」


 そしてまた大剣をてにしたスケルトンが2体現れる。まだ居るのかよ。3体の暗黒騎士はトライアングルの陣形でしゃがむと騎馬戦のようなスタイルでレリーフが上に乗る。そして、大剣ゾンビ達がピンとつま先まで真っ直ぐに揚げた足をレリーフは掴むと、暗黒騎士は立ち上がり駆け出す。そしてレリーフはスケルトンをぶん回しながらゾンビの大軍の中に駆け込む。あくまでも物理で行くつもりなのか? レリーフは騎馬戦状態で辺り構わずゾンビをなぎ払っていく。でも、その騎馬戦形態よりも、全員バラバラに戦った方が効率がいいんじゃないか?

 まあ、けど、それが漢のロマンってやつなんだろう。とりあえず、再びレリーフ諸共ゾンビ共を焼却してやった。


 めでたし。めでたし。



 読んでいただきありがとうございます。


 みやびからのお願いです。「面白かった」「続きが気になる」などと思っていただけたら、広告の下の☆☆☆☆☆の評価や、ブックマークの登録をお願いします。


 とっても執筆の励みになりますので、よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ