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 ハルバード


「せっかくだから、試しに使ってみたら?」


 マイはそれを僕に差し出す。極端に細長い宝箱3メートルくらいある奴を開けるとそれは出て来た。長い柄の先に槍のような穂先の隣に斧の様な刃、その反対側には鉤爪がついた武器。いわゆるハルバードだ。僕はそれを手にしてみる。意外に軽い。2,3キログラムくらいしか無いのでは。

 うちのメンバーは、ドラゴン娘アン、ドラゴン小僧オブ、ハイエルフのノノは基本的にステゴロだし、マイは斧かデスサイズを愛用している。


「マイ、マイこそ試しに使ってみないか?」


「あたし、槍系はちょっとね」


 あ、そうだ。マイは何度かリザードマンに串刺しにされてるからな。まあ、僕も幾度となく槍でブッ刺されてるけど、使う分にはなんも無い。まあ、男と女の子の違いなのだろう。女の子って好きか嫌いかでジャッジする事が多いもんな。


 僕は一通り武器は使った事はあるが、ハルバードは初めてだ。ハルバードって何か衛兵が持ってるイメージで何気に格好いいな。


 今日は王都のそばで新しく見つかったダンジョンにみんなで来ている。メンバーは、僕、マイ、アン、ジブル、オブ、ノノだ。大まかなクラスで考えると、戦士、戦士、戦士、魔法使い、魔法使い、カスというバランス全く無視だ。まあ、回復はエリクサーがあるが、野伏レンジャー盗賊スカウトが欲しい所だ。宝箱を見つけるたびにそう感じる。

 

 まあ、それは置いといて、僕は次の戦闘でハルバードを試してみようと思う。ここのダンジョンはオーソドックスな、部屋と部屋を通路で繋いでいるような形で、エンカウントなどのイベントは部屋の中でだけ起こる。狭い通路ではハルバードは扱いにくそうだけど、この迷宮の部屋の中では問題無さそうだ。


 部屋に入るとオーク2匹。奴らの得物は片手剣と棍棒。僕は駆け出し、突きを繰り出し瞬時になますに変えてやる。


「ザップー、それじゃ槍と変わらないじゃない」


 そうだなマイの言う通りだ。



 次もオーク2匹。ハルバードを地面に水平に薙ぐ。一刀両断。


「斧や鎌と変わらないじゃん」


 む、マイの言う通り。けど、リーチの長さはいい。一方的に攻撃出来る。



 次もオーク2匹。次試すのは鉤爪だ。オークの足を引っ掛けて転倒させて刺し殺す。便利って言えば便利かも。


「直接的倒した方が早いんじゃ?」


 むむっ、そう言えばそうだな。


「という訳で、ザップにはハルバードは不要みたいね。ハルバードって槍と斧と鎌を足したような武器だけど、臨機応変に使い方を変えるよりも、収納から武器を出し入れする方がザップ得意でしょ」


 まあ、マイの言う通りだ。けど、なんか不器用って云われてるみたいだな。けど、一気にこれで熱が冷めた。ハンマーなら何も考えなくていい。ぶっ叩くだけだ。僕は収納にハルバードをしまう。


 それからたまにハルバードの練習とかもしたけど、僕には槍のような使い方しか出来なかった。けど、練習あるのみだ。いつかは自在に遣えるようになって、皆を驚かしてやる。


 

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