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 ボディガード (2)


「で、アンタどこまでついてくるつもり?」


 押しかけボディガードのザザはどこにでもアタシについてきた。さすがにトイレの中まではついてこなかったけど、扉の前に立たれたら落ち着かないわ。


「気になってしょうがないわ。そうよ、アンタ歌いなさい。これは依頼主としての命令よ。歌わなかったらビタ1文払わないわ」


 アタシは扉の外のザザに話かける。


「なんだ、女って厄介だな。歌を聞かないと用を足せないのか?」


 何訳が解らない事言ってるのよ。デリカシーがない奴ね。


「四の五の言わずにとっとと歌えーーっ!」


「っち。しょうがないな……」


 しょうがないのは、アンタの方よ!


「進めー! 進めー! 勇気をもーった冒険者! いつかその夢その手に掴むまーで!」


 歌うと言うより、ザザはがなり始めた。確か、巷で流行ってた曲だけど、音程外れまくりだわ。


 けど、なんとか済ませて通路に出ると、衛兵達が集まっていた。


「コイツ、コイツ、ストーカーよ。早く捕まえて!」


「おい、何いってやがる」


 ザザがなんか言ってるけど無視。


「きゃー。こわーい。助けてーっ!」


 アタシは衛兵の後ろに隠れる。


「そうか、お前なりの俺へのテストか……」


「おい、お前。変な事いってないで神妙にお縄につけ!」


 ザザを囲む衛兵4人。王国の衛兵は強い。王国は魔術師ギルドの本部がある、魔道都市アウフと親交があるから、衛兵は基本的に魔法戦士だ。攻撃魔法や自己強化魔法を使える者が多い。それに前後左右囲まれてるから、ザザは手も足も出ずにやられるはず。そしたらお役御免よ。新しい強くてイケメンなボディガードを王様におねだりしよっと。


「お前たち、怪我したくないなら立ち去れ」


 ザザはイキってる。丸腰なのに。


「お前こそ、怪我したくなくば、大人しくつかまれ」


 衛兵の1人が剣を抜く。それを合図に後の3人も抜く。衛兵は鎧を着てて剣と盾を持っている。やり過ぎたかしら。ザザ怪我しなければいいけど……


「そうか、しょうがないな……」


 そう言ったザザの手には4本の剣。え、何したの? 衛兵達の手の剣が無くなってる。


 ドドドンッ!


 金属を叩いた音がして、衛兵達は通路を吹っ飛んでいく。え、また何も見えなかった。


「ザザ! 何したの?」


「ん、ただ押しただけだ。鍛えてるみたいだから大した怪我はしてないだろ」


 え、何それ。完全武装の衛兵をまるで赤子の手を捻るかのように。なんなのコイツ。もしかして本当に強いの? いや、強いわ……


「フンッ! 少しはやるみたいね。アタシの護衛をやらせてあげるわ」


「だから、言ってるだろ。お前の意思は関係者ない。俺はやりたいようにやるだけだ」


 さらに集まってきた衛兵達にアタシは謝って、ザザはアタシのボディガードって事を説明した。

 多分ザザは、照れてあんな事言ってるのね。男のツンデレなんて気持ち悪いだけだわ。




 読んでいただきありがとうございます。


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 とっても執筆の励みになりますので、よろしくお願いします。


 新作ではなく、改稿版なのですが、このあと5時から1時間おきに投稿します。一生懸命書きましたので、よかったらぜひ読んで下さい。題名は、


『【改稿版】最強最弱聖女~最強の竜戦士から最弱超美麗巨乳聖女に変身して、役立たずと追放されたけど、規格外の心も癒す回復魔法で癒した愉快な仲間たちと無双します。戻ってこいと言われてももう遅い!』


 です。下にリンク張ってますのでよろしくお願いします。


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