表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

836/2102

 キノコのスパゲッティ

 

 今日も誤字脱字報告ありがとうございます。めっちゃヤバい間違いもあって顔から火を噴き出しそうです。会話文の中には敢えて間違ってるものや、マイナー方言表現などもありますので、それらの時はそのままにしてあります。何度読んでも気付いてない間違いもありますので、とっても助かってます。重ね重ねありがとうございます<(_ _)>


「ここのスパゲッティ、とっても美味しいのよ」


 今日は僕たちが住む街の中心部に近い、瀟洒しょうしゃな建物が立ち並ぶ所にある、少しメインルートから外れた所のカフェにやって来た。

 店内には木製の家具と、様々な植物に囲まれていて、なんか心なしかヒンヤリしていて空気が美味しいような気がする。まるで、樹冠に覆われて日が差さない森の中にいるみたいだ。

 その中にローストしたコーヒー豆の匂いが漂っていて、とっても気が落ち着き心地よい。


 今日は珍しくマイと2人っきり。アンとノノとオブは一緒に外出していて、ジブルは仕事だ。まあ、お洒落なカフェだ、アイツらが居たら程なくして出入り禁止になる事間違いない。だから敢えてマイは僕と2人っきりの時にここを訪れたのだろう。なんか2人っきりでカフェなんてデートみたいだな。

 ばつが悪くなって辺りを見渡すと、僕以外のお客さんはみんな女性、しかも若い事に気付く。げっ、気まずい。僕は平静を装う。

 マイがメニューから顔を上げると、若い女性の店員さんが近づいてくる。こういう風なさりげない気遣いは高ポイントだ。僕がよく行く店などは、腹の底から声を張らないと注文を取りにこないような店ばかりだからな。

 マイが店員さんと一言二言話して、店員さんはキッチンへ向かう。キッチンから顔を出した料理人っぽい人も若い女性だ。もしかして店員さんも女性しか居ないのか?


「ザップのもあたしと同じものを頼んだわよ。ここのキノコのスパゲッティのアレンジした裏メニューが大人気で、とっても美味しいのよ」


「お、おう、そうなのか」


 キノコのスパゲッティか。美味そうだな。僕はマイ達と関わるようになるまで、スパゲッティなんてほぼ口にする事はなかった。その前に麺類自体食べることは滅多になかった。それ故にか麺類は大好物だ。収納の中に常備している担々麺を始めとして、ラーメン、蕎麦、うどん、焼きそば、スパゲッティ。好きな麺類を挙げるとキリがない。ていうか、麺類で嫌いなものは思いつかない。


「お待たせしました。肉キノコスパゲッティお2つですね」


「に、肉キノコ?」


 つい店員さんにオウム返してしまう。肉キノコ? なんて下品な名前のスパゲッティなんだ! 僕は辺りを見渡す。誰ひとり店員さんと僕の品の無い台詞に反応する者が居ない。


「ザップ、ここの肉キノコ、とってもジューシーで美味しいのよ」


 マイの止めの言葉にも辺り女の子たちは全くノーリアクションだ。マイの台詞、多分往来で放ったら注目もんだよな?


「そうなのか」


 僕はなんとか平然と言葉を紡ぐ。確かに美味そうだ。つゆだくのキノコのスパゲッティの上に煮こんだと思われる肉の細切れがトッピングしてある。


「「いただきます」」


 うん、マイが言うとおりとっても美味しい。何よりもキノコが絶妙だ。とってもジューシーだ。多分、スパゲッティのソースは醤油と出汁の味で、お肉は醤油と砂糖で煮こんで柔らかくなっているのだろう。僕はツルリと食べ終えた。


「肉キノコスパゲッティお願いします」


 新たに来た若い女性のお客さんがてらいも無く頼んでいる。


 そうか、ここには僕のように心が汚れた人間はいないんだ。純粋無垢な者しか訪れないんだな。肉キノコ、それは肉とキノコなだけなんだ。決して裏の意味などない。そうだな。綺麗なものは綺麗なもののままいてもらおう。絶対にノノやジブルを連れてこないようにしよう。


読んでいただきありがとうございます。


 みやびからのお願いです。「面白かった」「続きが気になる」などと思っていただけたら、広告の下の☆☆☆☆☆の評価や、ブックマークの登録をお願いします。


 とっても執筆の励みになりますので、よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ