表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

686/2101

 準備


「ザップさん、準備完了しました!」


 魔法使いルルが立ちあがる


「え、何の準備?」


「アンジュ、ミカ、デルが配置についたので、いつでも皇帝に攻撃しかけられます」


 ルルは大人しくなんかスマホをいじってると思ったが、仲間と襲撃の段取りしてたのか。相変わらず血の気の多い奴らだ。


「お前ら、まだ皇帝を暗殺する気なのか? 止めとけ、止めとけ。そんな事しなくても、奴が国境に戻った時くらいに、帝国軍に痛い目見せてやろう」


「ええーっ、せっかく色々配置させたのに。死なない程度にしばいて確保しようと思ってたのに……。そして、ザップの名前で帝国に宣戦布告して、帝国が蹂躙される様をドキュメンタリータッチで出版して……」


「やめんか。頼むから、俺関係の変な噂広めるの止めてくれ」


 ルルはいつでも、僕の台詞をメモって自分の作品に反映させている。ルルは僕を主役の小説を書いてるみたいだが、それは結構売れているらしい。こっぱずかしいから勘弁してほしい。


「それより、アンジュ達をここに呼べ」


「はーい」


 ルルは座ると、また炬燵にデカい胸をオンしている。見ちゃ駄目だ。

 それよりも……


「マイ、どうしたんだ?」


 さっきのマイは、明らかにおかしかった。


「ゴメン、ザップ。大丈夫……」


 明らかに大丈夫じゃないけど、これ以上は聞かないで欲しいのだろう。


「おい、アン、お前は大丈夫か?」


 次はアンだ。いつもかしましいコイツが終始無言だった。


「私は大丈夫ですが、なんて言うか、さっきの皇帝、始めて会った気がしなくて、なんか、懐かしいっていいますか……」


 んー、懐かしいも何も、コイツがシャバにいたのは100年以上前のはず。正直訳判らないな。


「チュイース」


 部屋に女の子3人入ってくる。僕らが仲がいい少女冒険者、ルルの仲間の戦士アンジュ、神官戦士ミカ、野伏レンジャーのデルだ。武装したまま思い思いに炬燵に入ってくる。


「皇帝が来たそうじゃな」


 次は金色のビキニアーマーの北の魔王リナ・アシュガルドがやって来た。誰かが連絡したのだろう。ヤツも炬燵に入ってくる。結構パンパンだ。ふとした拍子に足が当たりそうだ。


「ザップ、皇帝が来たんだって?」


 次はメイド服の魔道都市のお姫様ラパン。元大神官のシャリー、猫耳娘のケイ、忍者ピオンとパイ、それに妖精ミネアまでが炬燵に入ってくる。もうぎゅうぎゅうで、僕の隣にマイとリナがひっついてくる。むぅ、男は僕だけだよ。天国と言えなくもないがとても居心地わるい。最近使ってないTSスキルでも使おうかと思ったが、無意味なので止めておく。


「知ってると思うが、国境付近に帝国軍が侵攻していて、さっき帝国皇帝がここに来た」


 僕は事のあらましをわかりやすく説明した。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ