納豆そば
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「なんか小腹が空いたな……」
何気なく口を開く。いつもだったらマイが『なんか食べるー?』とか言って作ってくれるのだが、よく考えると今日は居ない。王都に買い物に行くとか言っていた。出不精なドラゴン娘も連れて行ってる。あと、幼女導師はお仕事だ。
僕はリビングで読書などしていたのだが、今は1人きりだという事に気付く。
何を食べようか?
まずは担々麺が頭に浮かぶ。
けどこれは無しだ。
確かに僕の魔法の収納の中には熱々の担々麺がしこたま入っているし、収納スキルを使った出前も出来る。それに調理しなくてもいいという利点もある。
けど、担々麺は美味い。1人で美味いものを食べるというのはなんか気が引ける。やっぱり美味しいものはみんなで食べてこそだ。それになんというか、もっとあっさりしたものを食べたい気分だな。
こういう時のために、マイから貰って用意してあるものがある。茹でたそばと、『返し』という、熱い出汁を入れただけでうどんやそばの熱いつゆが出来るものだ。丼に収納から『返し』とそばをだして、出汁ではなくお湯を注ぐ。そして収納から熱いそば用の薬味、刻んだ葱と揚げ玉を振りかける。
「いただきます」
1人の食事は久しぶりなので、何か少し寂しい。
まずは、そばをすする。優しい味のスープが麺の旨味を邪魔しない。僕は個人的にはぷりぷりと弾力がある麺が好きだ。そのようにマイが茹でてくれている。
半分くらい食した所で、今日のメインディッシュをそばに投入する。
納豆だ!
あの癖があってネバネバな、始めて見た者が食べられるのかを危ぶむアレだ。
虚空から糸を引きながら出現した納豆はある意味ホラーだ。
今日のそばに出汁を入れなかったのには訳がある。スープにといた納豆はいい味だすのだよ。残ったそばを納豆と一緒にすする。おスープに入った納豆は糸を引かなくなって食べやすい。しかもスープにとろみがついてよく絡む。強いて言えば、納豆の癖が抜けて普通の豆みたいな味になるところは少し物足りないが、スープに深みが出るので良しとしよう。気がついたらスープを含め食べ終えていた。
しばらく納豆に出会ってから色んなもので確かめた時の成功作品だ。納豆ステーキ、納豆ハンバーグ、納豆オムライス等々、ほとんどのものは、それ納豆いらんじゃんって感じだったけど、スープ系は中々いい感じのものが多かった。けど、味が濃いものに入れたら只の大豆っぽくなって納豆の良さが生かされない。おすすめは、チャーハン、ペペロンチーノ、うどんなどだ。
「「ただいまーっ!」」
コーヒーをすすりながら、納豆に思いをはせていたら、マイとアンが帰ってきた。うん、納豆そばを作って振る舞ってやる事にしよう。
久しぶりにエッセイ書きました。
『PCR検査受けにいきました(調べてもどんな事するのか解り辛いので、私の体験が役に立つといいなと思います。)』です。
下にリンク張ってますので、よろしくお願いします。
https://ncode.syosetu.com/n0567hl/