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 ドラゴン娘との組み手

 時間なくて、あとで、修正しますのでよろしくお願いします。


「ではご主人様いきますっ!」


 ドラゴンの化身アンは風を切りながら僕に肉薄すると拳を突き出した。僕は辛うじてそれをかわすと、彼女はそのまま突き抜けて行った。

 人のこと言えないが、技術もなんもあったもんじゃない。ただ突進して拳を放っただけだ。格闘技講座、無駄だったんじゃ?

 僕とアンの組み手はこうして始まった。


 デル先生の格闘技講座は借りた道場を僕とマイがすこし破壊してしまったので、大工さんに修理を依頼して、いつも通り荒野に向かった。

 ちょうど家の改築で大工さんを雇っていたので助かった。もっとも修理代は嵩むと思うし、道場の主にはあとで謝りには行くが。

 やり過ぎたと思う。反省している。

 そして気分を一新して、今度は再び荒野で組み手をする事にした。


 アンもこの講座では様々な戦闘技術を習ったはずだ。けど、攻撃方法に変化は見られない。

 中身はドラゴンでも見た目は可憐な少女、ぶん殴るのには抵抗がある。ここはマイと同じく動けないように固めてやる。


「でぇいやーっ!」


 雄叫びを上げながら、アンは再び突進からのストレートを放つ。僕は余裕をもってかわすが、その手が消える。おっとフェイント、アンの引いた手がボディブローに変わる。アンがフェイントをするという行為に一瞬驚く。よかった。ちゃんとこいつも成長しているんだな。

 けど甘い!伸びきる前のアンの拳にこっちから近づき、そのまま腹で受ける。腹に恐るべき衝撃が走るが、言ってて少し恥ずかしいが、鋼の腹筋で耐え抜いた。


「さぁ、お仕置きの時間だ!」


「ええーっ、何で?」


 僕のあまり考えてないセリフに、ちゃんとリアクションしてくれる。アンのこういう所は好きだな。

 僕はアンのボディブローを放った右手を左手で掴み、もう片方の手で彼女の左肩を掴む。そして右足で踏み込み、アンの右足のふくらはぎを刈る。


『大外刈り』


 シンプルで僕の好きな技だ。アンは僕の手を掴み力で抵抗するが、腕力かいなぢからは僕の方が上のはず。力と力は拮抗し、しばらく僕らは組み付いたまま固まるが、アンは少しづつ後ろに倒れ始める。


「ダァーッ!」


 力を込め、アンを大地に引きずり込む。グランドは僕のホーム。寝技では多分僕は無敵だ!


 そのままアンに覆い被さりアンの左手を引いたまま、右手でアンの首を抱き締める。抵抗するが、力で固める。


『袈裟固め』だ!


 なんていうか道着ごしだがアンの柔らかい体の感触が伝わってくる。いかん、変な汗かいてきた。アンは逃れようと必死で抵抗してくる。


「ご主人様、脇、臭いです……」


 うっ、一瞬力が抜けかけた。痛烈な精神攻撃だ。


「ほう、戯れ言を言う余裕があるみたいだな。俺は両手はふさがってるが、顔と口は動くんだぞ」


「ご主人様、こんな所でチューは止めて下さい。恥ずかしいです」


 何馬鹿な事言ってやがる。マイの方から冷気が流れて来たような?


「そんな事しねーよ、なんか寒くて鼻水出そうなんだよな」


「うわー、冗談です。ごめんなさい、参りました、参りました」


 かくして、ドラゴンとの組み手も僕は制した。


 力は正義だ!


 みんなに背を向けて着衣を整えるふりをして道着の脇を嗅いでみるが、うん、臭くないはずだ……



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