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 裸で竜を刈る男 (前編)


 あたしの名前はマイ。


 苗字は無いので最近はマイ・グッドフェローを名乗るようにしている。ザップがいない時だけだけど。

 これで少しは防波堤になると思う。ザップはまるで子猫を拾ってくるかの如く美少女をひょいひょい拾ってくる。その娘達に対する牽制にはなると思う。ザップには内縁の妻がいるように見えるはず。


 きゃー内縁の妻! あたしは決してザップと結婚したい訳ではないわ、多分。ただ、これ以上パーティーメンバーが増えたら家が手狭だなって思ってるだけで……


 なんて言うか、ザップは格好よくないし、デリカシーはゼロと言うよりむしろマイナスだし、すぐ脱ぐし正直女性受けは良くないと思う。

 そのはずなのに、なんでか可愛い女の子に懐かれる。

 理由は解ってるわ。ザップはすぐに体を張る。女性だろうが男性だろうが弱い人が困ってたりしたら呼吸をするかのように何も考えず助ける。しかも助けたっていう自覚もなかったりする。

 やっぱり危機に陥ってる時にさらりと命を張って助けられて心が動かない女の子はいないと思う。

 あたしもたまにザップがめっちゃ格好よく見える時がある。しゃあなしだわ。


 あたしの目の前では冒険者パーティー『地獄の愚者』の4人が冒険に出る準備をしている。少し前に森で見つかった『雨漏りの迷宮』の下層でドラゴンが確認されて、それを狩りにいくそうだ。

 あたしはザップを待って王都のギルドのテーブルで紅茶を飲んでたんだけど、『地獄の愚者』の子供族ホップのパムに彼らのテーブルに引っ張って行かれた。

 あたしはあんまり目立ちたくないから、こそこそしてたのにパムはやっぱりめざとい。


 それにしてもザップ遅いわ。


 いつもあたしの服を買うのが長いって文句ばっか言ってる割にはザップは武器屋に入ると動かなくなる。新しい武器とかあったら何を見てるのか解らないけど、じっと見つめ続ける。武器は大切だけど武器の何処がそんなにいいのか解らない。


 テーブルの上にパムが収納から道具を出して並べている。山のようにあるわ。慎重なのはいいことだけど、なんかみんな緊張しすぎじゃないかなぁ。

 彼らはドラゴンを狩った事はあるらしいけど、アンジュ達4人が見守っててくれたらしいから、それに比べたらプレッシャーがあるのかもね。


「マイ姉様、これで準備は万端でしょうか?」


 リーダーのデュパンがあたしに尋ねる。


「問題ないとおもうわ。けど、あなた達緊張しすぎじゃ。そうね、出発の前にザップが始めてドラゴンを退治した時の事、話してあげる」


「ぜひ、ぜひ、聞きたいです!」


 聖戦士のジニーが食い気味で返事する。もしかしてこの子もザップを……


 まあ、それは置いといて、あたしはザップが初めて竜を退治した時の話を語り始めた。



マイさんがよく喋るので、前後編になってまいました。私は今から歯医者さんに行って来ます。その後、後編アップします。では、また後で。


 いつも読んでいただき誠にありがとうございます。


 みやびからのささやかなお願いです。


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