久しぶりのいい天気
久しぶりのいい天気。
僕達は布団のシーツと洗濯物を干し終わった。ちなみにマイ達の下着は家の中の風呂場に干してある。外に干してたら盗まれるからだ。風呂場の屋根は取り外し自由なので、天日干し出来るのだ。
「アンちゃん、なんで洗濯物の下着の数少ないのかなー?」
マイがジト目でドラゴンの化身アンを見ている。
「アン、お前、風呂に毎日入って無いのか?」
「何言ってるんですかご主人様、ご存じの通り毎日入浴を楽しんでますよ!」
「お前が毎日風呂入ってるか、俺が把握してる訳あるか!」
「え、一緒に毎日入ってるじゃないですか?」
「え、ザップ……あたしとは……」
マイが呆然とした顔で僕を見る。
「おいおい、俺がこいつと風呂入る訳ねーだろ」
「そうですよ、私がこんなケダモノのようなご主人様と一緒に入浴するはずないじゃないですか。ラパンと毎日一緒に入浴してるんですよ。私より育ってないものを見ると癒されますので」
なんか最近、毒っぽいものをよく吐くな、このドラドラゴン。
「と言う事は、お前、下着つけてない日があるな」
「アンちゃん、下着つけないと汚いでしょ、トイレ行ったりするわけだし」
「え、何言ってるんですか?真の美少女はトイレなんか行かないものですよ。私がトイレに行くの見た事ありますか?」
「そういえば、マイがいくのは見た事あるが、アンは無いな」
「ざ、ザップー……」
マイが僕を睨む。またいささか足りなかったかデリカシー。とりあえず。
「ご、ごめんマイ。それで、アン、本当にお前トイレ行かないのか?」
「はい、ドラゴン秘伝の魔法『トイレ魔法』というものがありまして、お腹の中の老廃物を消し去る魔法があるんですよ」
それは便利だな。やっぱりトイレは冒険で困るもののうちの1つだ。迷宮で1人で戦っていた時、食生活の事情だと思うが、よくお腹を壊して苦しんでたものだ。今は収納の中に携帯用個室トイレ水洗洗浄機能付きを幾つか入れているから大丈夫だけど。
「アンちゃん、それ教えて欲しいな」
「何言ってるんですか、冗談ですよ、そんなものあるわけないじゃないですか。ただ私はドラゴンだから極端に回数が少ないだけですよ。まぁ、少しお腹が張って痛いですが」
ヒアリングの末、アンは極度の便秘だという事が判明した。なにがドラゴンだからだ。運動しないで肉ばっか食べてたらそうなるわ。
「今日からしっかり運動して、お野菜もたっぷり食べてもらうわよ」
と言うわけで、アンも毎朝の素振りに強制参加する事になった。あと、ご飯の前に必ず野菜を食べる事になった。何故か僕も……
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