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 ドラゴンスレイヤーズ

 前の話、ミネアの事を補完してます。第二章、もうすぐ決着です。特にミネア、デル、ジブルが暴れてぐだぐだしてしまいました。


「遅かったですね、ご主人様。黒竜アカエルは見事このアイローンボーが討ち取ったり!」


 死んだ巨大な黒竜の頭の上で、マントを羽織った美少女がふんぞり返っている。頭には二本の角が生えているが、一本は根元から折れている。

 ドラゴンの化身アンだ。その横には人魚がフワフワ浮いていて、ドラゴンの横には神官衣の女性が大の字で寝ている。ナディアとミカだな。


 まあ、多分そうなってるんじゃとは思っていたが、案の定ドラゴンは討伐されていた。辺りを見渡すと焦げた大地、腐って泥濘んでいる所があり、その戦闘の激しさを物語っている。


「アン、喜んでいるなか悪いが、そいつはただの黒竜だぞ。アカエル大公はまだピンピンしてるはずだ」


「ええーっ!まじですか?こいつこんなにデカイですよ?けど、そういえば魔法を使ってこなかったですね。この前の恨み晴らして、1番いいとこもってったと思ったんですが。ま、いっか……」


 アンは黒竜をげしげし踏みつけてる。巨大な黒竜の頭の上に黒マントの少女、そしてその回りをくるくるふよふよ飛ぶ人魚。一瞬、変なクスリでもきまってしまったかのような光シュールな光景だ。大丈夫、僕は正気だ。


「あー、わらわが残ればよかった。黒竜……黒竜……」


 金のビキニアーマーのロリ美少女魔王リナが身の丈以上もある大剣をかついでぼやいている。そんなに黒竜を倒したかったのか?


『私のザップさん、そろそろ袋から出して下さいよー』


 袋からは寝言が聞こえる……


 僕は辺りを見渡す。そして臨戦態勢の仲間たちを見る。


 両手に巨大な斧を2本づつまるで木の枝でも持ってるかのように軽々と構えている猫耳超絶美少女のマイと、同じく巨大斧二刀流の可憐な赤毛の戦士アンジュ。

 その後ろで身長の倍くらいある巨岩を左手で軽々と持っている野伏レンジャーのデル。野伏が使う投擲具ってだいたい弓やボウガンやスリングショットとかだよな、決して落ちてる巨岩では無いはず。


 ラファを負ぶっているシャリーだけが何とか常識の範囲内だな。


 冷静に考えると、僕の回りは非常識すぎる。目立つのはしょうが無いが、晒し者は勘弁して欲しい……


 僕は考える。このメンバーでどっか新しい町に行ったとする。まずは町に入る時に門番にかなり絡まれる事だろう。それで何とか町に入ったとしても遠巻きにされて誰も近づいてこないだろう。店に入っても宿屋を取ろうとしても、みんな町の人々は逃げてしまって生活するのに支障をきたしそうだ。


 よしっ!もう少し常識をみんなで学ぼう!


「とーうっ!」


 多分1番の非常識の声が聞こえる。


 見ると、ドラゴンの頭からアンが跳び出した。落下し始めてふんわりとマントが捲れる。


 全裸!


 速攻マイに目を塞がれるが。一瞬なんか見えたよ。


「アンちゃん!裸禁止!ザップ!後ろ向いて!」


 僕は後ろを向く。


「だって、しょうが無いじゃないですか、魔力は無いし、収納は使えないし……」


「じゃあ飛ばないの!マント捲れるでしょ。こっち向いてもいいわよ」


 振り返るとアンはしっかり服を着ている。それにしてもマイは服を着せるの早いな。服着せるプロか?


『可愛い服……いいなぁ……』


 袋の独り言は聞かなかった事にする。


「マイ、全員を俺の収納の管理者にしてくれ。一端戻るぞ」


 僕は黒竜に近づいて収納に入れる。


「うわ、あなたがザップさんねー!結構格好いいじゃない。みんながゴリラとか猿とか言うからもっと下品だとおもってたのにー。あたしはナディア。好きな食べ物は」


「しめ鯖だろ。『魚が魚くうなや』ってミネアが言ってたな」


 ミネア……


 少ししんみりしてしまう。


「ついてこい!」


 僕はもと来た方に向かって走り出した。


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