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 魔道都市へ再び


「それじゃ、ラパンはどこにいるのだ?」


 ジブルが袋の中から今までの事を一通り説明すると、リナが疑問を口にした。


「ラパンは存在しない、記憶を失った俺だから……」


 確かにあの時僕はラパンだった。


「いや、確かにいたぞ、一緒に笑ってご飯食べて、確かにわらわの友人だった。それにザップとは確かに別人だった」 


 リナが首を傾げる。そうなんだよな、僕だったらあんなに戦う事に怯えたりしないしな。


「俺も不自然だと思う。俺が記憶を失ったとしても、なんか違和感があるんだ。その時の記憶はあるが、俺が行動してないような。なんかラパンという別の人物がいたようにしか思えない」


「じゃ、ラファがラパンなんじゃないの?」


 マイが僕に問いかける。


「いや、ラファとはなんか違う気がする」


「じゃあ、詳しい事はラファ姫様が起きないと解らないって事ね」


 魔法使いのルルが言う通りだ。僕には本当に何が起こっていたのか解らない。


「それで、ミネアは?」


 リナの問いには誰も答えられなかった。


 しばらく静寂が辺りを包み込む。


 それを破ったのはリナだった。


「嘘だろ、あいつが死ぬわけ無いだろう。したたかな妖精だからな!」


 当然、僕もそう信じたい。


「ミネアは俺がなんとかする」


 僕の言葉に、しばらく誰も一言も発さなかった。


「それじゃ、魔道都市に向かったとこから話しますね」


 戦士アンジュがおずおずと口を開く。リナ、ルル、アンジュの3人の中では、こいつが1番コミュニケーション能力が高いから、簡潔に話してくれるだろう。


 ラパン達が迷宮都市に向かったあと、アンジュ、ルル、ミカの冒険者3人と、北の魔王リナとその部下のナディア、それと僕の多分仲間の食いしん坊ドラゴンのアン達は魔道都市の近くへリナのワープポータルで移動して、その回りに集まっていた魔物達を蹂躙しまくったそうだ。

 ほとんど狩り尽くしたところで出現した黒竜と戦っているときに収納の能力が無くなったので、僕の身を案じてリナ、アンジュ、ルル達3人は迷宮都市に向かうべくここに来て今に至る。アンとミカとナディアは残っているそうだ。


「ザップ、いきましょう!」


 マイが立ち上がる。


「そうだな。いくぞ。マリアさん、また後で」


 僕も立ち上がり、ザップハウスに向かう。


「ザップさん、気をつけて下さいね」


 マリアさんが心配そうな顔で僕を見る。


「はい、ありがとうごさいます」


 僕は軽く頭を下げ店を出る。もうマリアさんに心配をかけるつもりは無い。


「ザップさん、ラファはどうします?」


 ラパンを背負ったシャリーが問いかけてくる。


「連れて行こう。ラファを狙うやつがいるかもしれないからな。アンジュ、ルル、シャリーとラファを守ってくれ」


「「はい!」」


 この2人に任せとけば大丈夫だろう。デルには索敵をして貰うので、前衛で戦って貰う。前衛は僕、マイ、リナ、デルで後衛はシャリーとアンジュとルル。これで問題無いだろう。問題はジブルを誰に持たせるかだ。あ、戦場では自分で歩いて貰えばいいか。後衛だな。


 リナにポータルまでナビして貰って転移する。出た所は荒野だ。リナに戦場まで案内してもらう。アンジュとルルにシャリーとラファは背負って貰い、僕たちは走り出した。



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