ザップ・グッドフェロー復活
時間なくて、誤字脱字、後で訂正します。
「ミネアーっ!」
僕は力無く地面に落ちたミネアの方に走る。僕は薄々気付いていた。魔法を打ち消す魔法は魔法生物のようなものである妖精にとっては存在を脅かすものだと。頭をフル回転させる。けど答えが見つからない。白い光が同心円状に全てを呑み込みんでいく。僕はミネアに向かって飛び出す。なんとかその体を掴む事が出来るが光が近づいてくる。どうにかしてミネアを収納に入れる事は出来ないのか試すが無理だった。なんか方法は?
『アダマックス』謎のスキルが頭をよぎる。白い光に包まれ、頭が朦朧とする。
………ラパンずっと一緒だよ………
妖精ミネアの言葉が頭の中をリフレインする…………
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「うおおおおーっ!」
激痛が体を突き抜ける。一瞬気を失ってたようだ。
僕の名前はザップ・グッドフェロー。
全てを思い出した。今までまるで僕は夢を見ていたようだ。
僕はラパン・グローだった。
ずっと何て言うかラパンの視線を通じて物事を見ていたような感じだ。ラパンが何を考え何を大切にしていたかずっと見ていた。
けど僕はラパン・グローじゃない…
ラパン・グローは夢だったのか?
考えても考えても答えは出ない。けど、一つだけ言える事がある。
ラパン・グローありがとう。
僕を助けてくれてありがとう。
僕は軽く黙祷すると立ち上がる。周りは白い靄に包まれている。収納からエリクサーを出そうとするが、収納自体が機能しない。
『魔法なき世界』
多分、魔法だけでなく、全てのスキルは発動しない。まずい、岩が貫通した腹からはドクドク血が流れている。妖精ミネアは10秒と言ってたな。10秒も気がもたない。
「ザップさーん!」
声の方を見ると、シャリーがなんかを僕に放り投げる。あれは愛用のミノタウロス王のハンマーだ。困ったな、柄がクルクル回っていて、僕は器用に受け取る自信がない。
僕はそのままハンマーをボールみたいに片手で受け取る。運良くトゲは避けられた。
ドラゴンの方を見ると、生意気な事にマイを踏みつけている。出来うる限りのスピードで接近して、握ったハンマーでその足を払いマイを小脇にかかえる。
「クソドラゴンがっ!」
叫ぶと血が噴き出すが気にせず跳び上がり、鉄球を振り上げる。
「ザップダンク!」
心に浮かんだ言葉を叫びつつ、ドラゴンの頭に鉄球をこれでもかと叩きつける。鉄球は頭を裂き、首を裂き、胴体を裂いて、そのまま地面まで達する。
「雑魚がっ!」
僕は吐き捨てるとマッハで部屋を出て、収納からエリクサーを出してマイと僕の傷を癒やす。
「おっしゃーっ!」
僕はマイを小脇に抱えたまま部屋に戻り、鉄球を天に突き上げて勝利のポーズをとった。