表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

251/2101

 さらに下層へ


「でぇい!」


 気合一閃、シャリーちゃんのハンマーがミノタウロスキングの無防備な頭を打ち砕く。


 かなりの強さのはずのミノタウロスキングも、シャリーちゃんの両面バフの前には普通のミノタウロスと何ら変わらなかった。ドロップアイテムのシルバーのポーションを拾って僕たちはさらに下層に進む。


 その次の層からは新しい魔物が出る訳ではなく、いままでの魔物、例えばスライム集団とか、ミノタウロスとゴブリンのコラボとか数種類関係なく出現し始めた。倒すのは早い者勝ちルールで、僕たちは難なく先に進んでいく。

 この中でいつの間にか1番敏捷性が低くなっていた(もっともシャリーちゃんは激しくドーピングしているが)僕の仕事はもっぱらドロップアイテム拾いだ。けど、僕はしゃがまなくても収納に入れられるから僕がやるのが早いのだが。


 何ら問題なく先に進んでいく。けど、気づいたのが、やはりマイさんの凄まじさだ。文字通り疾風のように駆け抜けて、後には首の無い魔物達を量産していく。『首刈りのマイ』という二つ名は伊達じゃない。

 マイさん言うには、ザップやドラゴンのアンちゃん、魔王のリナちゃんはもっと強いと言う。どんだけ人外なのだろうか?


 そしてついに、次は目的の地下50層だ。


「マイさん、誰かいると思います?」


 僕は階段を降りながらマイさんに問いかける。


「多分、誰も居ないんじゃ無いかな?アカエル大公は魔道都市にいると思われるし、迷宮の入り口にはドラゴンが出て行った後があるし、けど、どこから発生したドラゴンかどうやって上層に行ったかが謎よね」


 マイさんの言うとおりで、地下一層より下はドラゴンの通れる道が無い。

 中地下一層と地下一層の間の扉が壊れて居たので、そこを黒竜が通ったと思われる。

 話からアカエル大公は黒竜に変身するらしいが、魔道ギルドのここの本拠地のタワーでザップ達はアカエル大公に遭遇している。

 転移なのか、アカエル大公が2人いるのか、真実は解らない。


 情報が少なすぎるので、これから起こる事を加味して考えていくしかないだろう。


 それに、ザップが復活したらどうなるのだろうか?


 僕はどうなってしまうのか?


 それはその時にならないと解らないから、今は考えないことにした。


 もう少し考えたい事があるが、無情にも階段は終わりを告げる。


 階段を降りたら広い通路で大きな扉に突き当たる。傍らには石碑がある。


『汝、力を示せ』


 石碑の文字から、この先にはフロアボスがいるのかも知れない。


 気を引き締め、武器を手にする。


 ギギギギーッ!


 軋みを上げながら扉が開く。何が起こってもただ全力を尽くす。それだけだ。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ