表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

248/2099

 ボストロル


「神よ、我らに仇なす者に神罰を」


 シャリーちゃんはなんか過激な事を言いながら、フロアボスの普通のトロールより一回り大きいボストロルに向かって駆け出す。


神の呪い(ディバイン・カース)


 シャリーちゃんの手から出た白い靄がボストロルを包み込む。ボストロルは緩慢な動きで持ってる金棒を振り上げる。む、新しい奇跡って呪いなのか?言葉的におかしい気が……


「からのー、光よ我らに加護を神聖祝福セイクリッド・ブレス


 シャリーちゃんの体を暖かい白色の光が包み込む。そして一気に加速すると、ハンマーを振り上げ瞬く間にボストロルに近づく。


「ホーリーライト!」


 エンゲージ直前にシャリーちゃんは右手にハンマーを持ち、左手を突き出しその手が眩く光る。目くらましだ!


 動きが止まったボストロルの頭にシャリーちゃんのハンマーが突き刺さる。一撃だ。ボストロルはもはやピクリとも動かない。


「うっしゃー!」


 シャリーちゃんはハンマーを天に突き上げ勝利のポーズを取る。


 自己強化と、多分弱体化の両面バフだ。それに追い打ちで目くらまし、えげつなないな……

 多分僕でも今のをやられたら勝てる気がしない。しかも魔法は全て無詠唱、発動前に倒すしかないけど、それに対する勝利のビジョンが全く見えない。


「うーん、魔法も力だけど、戦闘訓練を積んで欲しいのは確かだし、けど、安全に戦ってレベルアップさせるのもいいし……」


 振り返るとマイさんが腕を組んで考えこんでいる。口に出しているという事は、僕たちにも意見を求めているという事だろう。


「そうね、マイ姉様、次、一度だけミノタウロス相手に魔法無しで戦って貰って、それから考えるという事でいかがでしょうか?」


 デルさんはそう言ってるけど、それって危険なんじゃ?


「はい、わかりました。次は魔法なしでですね、ワクワクします。やっぱりここまでやると手応えなさ過ぎますね!」


 シャリーちゃんはキラキラした目で答えている。だめだ、シャリーちゃんも脳筋街道まっしぐらだ。将来嫁の行き手に困るだろう。それは先輩達が証明している。僕の回りは美人さん、美少女さんばっかりなのに誰1人として彼氏いねーし。


 僕たちはボストロルのドロップアイテムの赤いポーションを回収して、下に降りる階段を見つけて降りて行く。


 デルさんがシャリーちゃんにミノタウロスの恐ろしさを語っているが、シャリーちゃんはらんらんとした目で見ている。びびらせるのではなく、間違いなく期待をあおっている。デルさんも口だけだな。


「あたしたちの武器のほとんどは、『太古の迷宮』のミノタウロスの持ち物だったものよ」


「やっぱり、牛さんってあたしたちの生活に欠かせないものなのですね。神に感謝します」


 たわいない事を話してるうちに、階段は終わりに近づいていた。



みやびからのお願いです。


「面白かった」「続きが気になる」などと思っていただけたら、


 広告の下の☆☆☆☆☆の評価や、


ブックマークの登録お願いします。


執筆の励みになりますので、よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ