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 荷物持ちの家


「触ってから念じてみてみて」


 妖精ミネアがパタパタ飛んでいる。


 僕は石像と化したマイさんに触れる。ひんやりしててすべすべしてる。目を閉じて念じる。


『入れ!』


「きゃー、出来たわ出来たわ!あとは練習よ!」


 ミネアがはしゃいでいる。けど、大きな前進だ。これを繰り返して行けば、生きてるもの以外は何でも入れれる収納という、チート能力が手に入る。


 次はアンさんに触れる。こっちもひんやりしててすべすべだ。次は目を閉じなくても収納出来た。


「ラパンちゃん、そろそろ準備しないと」


 マリアさんが店に入ってくる。


「私達4人しばらくお世話になりますので、よろしくお願いします」


 アンジュさん達がマリアさんに頭を下げる。


「え、え、うちそんなに大人数寝る所ないわよ?」


 マリアさんが鳩が豆鉄砲くらったような顔している。


 それもそうだ。余り面識ないのに、いきなり世話になるって言われても困るはずだ。


「あ、住む所は準備出来ると思います。しばらく、裏の空き地かりてもいいですか?」


 ルルさんが手を上げる。そうか、ザップハウスをだすのか。


 僕達は店の裏の空き地に行く。


「広さは十分あるわ、ラパン出してみて」


 ルルさんに促されて、タブレットを出して、ザップハウスを出す。何もなかった所に突然ログハウスが現れる。


「え、なにこれ、家……」


 マリアさんは空いた口がふさがってない。


「ラパン、予備のタブレットも出せるはずよ」


 ミネアに言われて、予備のタブレットと念じてみる。僕の手にもう一つのタブレットが現れる。それをミネアが人間スタイルになって受け取る。


「ラパン、あたしを管理者にして」


 タブレットを見ると『ミネアを管理者にしますか』の文章がでている。イエス/ノーのイエスを押してみる。


「「「あたしも、あたしも」」」


 マリアさん以外の全員がタブレットに群がる。


 ミネアがチョイチョイと触りながらタブレットをみんなに回す。何がそんなに魅力的なのだろうか?


「これで、みんな収納の管理者になったわ。これで好きな時に温泉に入れるわ」


 ミネアは顔が上気している。そうか、みんなの狙いは温泉なのか。僕も入りたい。


「マリアさん、マリアさんも管理者になって下さい。そしたら温泉入り放題らしいですよ」


「お、温泉!」


 マリアさんの目の色が変わる。もしかしたらザップに怒られるかもしれないけど、自分だから大丈夫だろう。


 全員登録にしたあと、僕達は二手にわかれた。


 店には僕、ミネア、リナちゃん、人魚と自称料理が上手いアンジュさんと自称僕らのブレインのルルさん。


 ザップハウスには家のメンテナンスでエルフのデルさんと神官戦士さん。


 まずは、これからの為の拠点が出来た。



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