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 骨身に染みる 2


「仕事? スケルトンで出来る仕事ってあるのか?」


 僕はジブルに尋ねる。そもそもすけは見ての通り骨なので力は強く無い。作った魔道士の魔力いかんでは強くなるらしいけど、それならゴーレムを使った方がいいって聞いた事がある。


『あるわよ。ザップ、何かあててみて』

  

 うーん、ウザい。何で女の子って質問を質問で返したがるんだろう。よくラブコメとかで、ヒロインが『いま何考えてるんだと思う』とか『私のどこが好きなの』とかどう返せばいい質問とかするけど、正直なんの意味があるんだか分からない。

 ジブルが何してたのか分かんないから聞いてるのに、それを予想しろとは。

 まあ、けど、大人な僕は、そっけない事言ってジブルの機嫌が悪くなるのはよろしくないから、答えるんだけど。弱気かよ……


「そうだな、ホラーアトラクションのお化け役」


『そうそう、この見た目だとどこから見てもお化けだし。って違うわよ。私的にもこの姿は夜見ると怖いから、本当はあんまりなりたくないのよ』


 じゃ、なるなよ。という言葉を飲み込む。会話なのってくるな。機嫌いいみたいだな。


「悪いが、それくらいしか思いつかないな。戦えない。魔法もはほぼ使えない。腕力もない。そんなお前に出来る事って思いつかないな」


『ちょっとー。それは酷くない? 私はこう見えても魔道都市の頭脳の内の1人よ。この頭の中にはぎっしりと様々な知識が詰まってるのよ』


「いや、今は空洞だろ」


 つい反射的にツッコんでしまう。ジブルのしゃれこうべの眼窩から中を見ても。問答無用のすっからかんだ。


『ちょっと、そんなに穴の中見ないでよ。恥ずかしいじゃない』


「おいおい、変な言い方するなよ。通行人が振り返ったじゃねーか」


『ザップが頭が空っぽとか言うからよ。仕事何して来たのかわからないようだからもう言うわ。王様も含めて王国の文官たちとミーティングしてきたのよ。今後の魔道具の開発とかについて』


「え、その格好でか?」


『そうよ。どんな姿でも私の明晰な頭脳は変わらないわ』


 まじか。王ってポルトだよな。それとなんか偉い人達と話してきたのか。スケルトンで。王国を舐めてるのか?


「普通の格好で行けよ」


『嫌よ』


「なんでだよ?」


『寒いから。ザップもスケルトンになれば分かるけど、スケルトンって暑さ寒さを感じないのよ』


 まじか、コイツ寒いのが嫌っていう理由だけで、王国の文官たちの前でスケルトンで行ったのか。


『ちょっと、ザップ。今私の事、常識無いって思ったでしょ』


 自覚あるのか。なんかジブルが収納から白い液体が入ったビンを出して僕に突きつける。


『なんと、これは新しい魔法薬で、その名も『スケルトンポーション』よ。これを飲むと一定時間スケルトンになれるという、魔道都市の新作よ! これのプレゼンのためにわざわざスケルトンの姿で行ったのよ』


 ん、けど、さっき寒いのが嫌だからって言ってたよな?



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最強の荷物持ちの追放からはじまるハーレムライフ ~
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