表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

2028/2115

 森人の国 21


「光よ」


 テラスの上にマイが魔法で灯りを出す。

 僕と違ってマイは幾つかの生活魔法を使える。今の「灯り」の魔法や、「着火」の魔法、あとしばらくそよ風を吹かせる「微風」やコップ一杯の水を出す「飲み水」の魔法とかだ。観賞用の花火を出す魔法と、服を脱ぐ魔法しか使えない僕とは大違いだ。

 その光で足下を確かめながら、魔法の絨毯からテラスに降りる。さっきまで一緒に星を見てたとこだ。


 ヤバい。


 心臓が早鐘の様に鳴る。もしかしてマイにもきこえてるんじゃないだろうか? マイが出したフヨフヨ浮く灯りに照らされながら木の家の中を進む。向かう先は露天風呂だ。外れにある木の家から渡り廊下を歩いてすぐのとこにあるそうなのでそこに向かってる。軽く振り返ってマイの顔をみるけど、平然そのものだ。どうかしたの? って顔でこっちを見ている。


「足下気をつけなよ。おっと」


 言ったはなから、何もないとこに足を引っ掛けそうになる。


「ザップもね。なんかザップ、顔が強張ってない?」


「いや、そんなことないよ」


 そりゃ強張るよ。だって女の子と風呂に行くんだから。昔の僕は、マイが水浴びしててもその場を離れていた。何やってんだよ昔の僕。最初は二人っきりで、しかもやたらマイは今と違って無防備だったから、少し努力するだけで、ラッキースケベのオンパレードだったはずだ。あの時は強くなること、勇者アレス、いやアレフ、いやアルスだったかなー? その勇者にぎゃふんと言わせてやるという事で頭が一杯だった。要はバカだったんだな。けど、正直どうでも良いことだから忘れてると思うんだけど、勇者の名前がなんだったか気になる。マイなら覚えてるんじゃないだろうか?


「ちょっと、どうでも良いこと聞いていいか?」


「いいけど」


「あの、王都のコロシアムで公開処刑してやった勇者の名前って何だったっけ?」


「ええーっ、それって酷くない? だって、あの前ザップ、その人のパーティーにずっと居たんでしょ? しかも当時は最強って言われてたんでしょ?」


 うん、確かそうだった。けど、この引っ張り具合。マイも忘れてんじゃないか?


「魔女ポポロ、聖女マリア、あと、戦士ダニーは心の中でダニ野郎って呼んでたから覚えてるんだけど。勇者だけは紛らわしい名前だったから自信が無いんだよ」


 ポポロはポロリしそうだからポポロって覚えてたのは内緒だ。まあ、マリアは聖女って言ったらベタな名前だもんな。


「やーねー、ザップ。勇者の名前はブリーフよ勇者ブリーフよ!」


 マイがドヤってる。たしかにあいつは最後ブリーフ1丁で踊ってた。けど、マイの方が酷いや。完全に思い出したアレフだ。けど、マイがそう言うからあいつの名前はブリーフだ。なんか変な空気のまま、僕らは露天風呂へと続く木の家についた。


 


 新作もう少しでエンディングです!


「秘めたるスキルで異世界冒険」


 とてもお下品です。よかったら、下のリンクからちょっと覗いて見て下さいm(_ _)m


 https://ncode.syosetu.com/n4087jo/


 読んでいただきありがとうございます。


 みやびからのお願いです。「面白かった」「続きが気になる」などと思っていただけたら、広告の下の☆☆☆☆☆の評価や、ブックマークの登録をお願いします。


 とっても執筆の励みになりますので、よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
 下から集英社のオフィシャルサイトに移動できます。よろしくお願いします。
最強の荷物持ちの追放からはじまるハーレムライフ ~
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ