表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2016/2129

 森人の国 9


「良く言った。娘は渡さんぞーーっ!」


 デル父がタックルしてくる。それを軽く払うと、土俵の下に転がっていく。


「前回優勝の底力見せてやるぞ!」


 決勝に残ってた熊エルフが鬼のような形相で張り手を放つ。それを僕は両手を組んだままやりたい放題に受ける。


「どうかしたか?」


「なんだと!」


 軽い張り手で熊エルフを土俵下に吹っ飛ばす。


「千年の歴史ってこんなもんか? オラオラどんどんかかって来やがれ!」


「ふざけるなよ。油断しただけだ」


 チャンプのイケメンエルフが再び土俵に上がってくる。


「油断? そうか、お前、油断してたのか。俺は何もしない好きなようにしやがれ」


「舐めるなよ!」


 イケメンエルフは僕に強烈なぶちかましを放つ。ほう、なかなかやるな。さすがチャンプ。少し僕が後ろに押された。そして、僕に組みかかってくる。両手でしっかりと僕のベルトを掴むと持ち上げる。確かに僕は剛力で防御力は高い。けど、重さが変わってる訳じゃないから、持ちあげられたら持ち上がる。舐めプし過ぎたな。土俵間際まで、持ちあげられて運ばれる。


「よっしゃーっ! 私の勝ちだ!」


 僕が土俵の外に出かけて、イケメンエルフが勝利の叫び声を上げる。


「甘いな」


 僕は掴まれてた手を引き剥がし、片手でイケメンエルフの肩で倒立する。そして、くるりと着地してトンとイケメンエルフの背中を押して土俵を割らせる。


「オラオラ、もっとこいや! 全員でかかってこい!」


 僕の声を皮切りに、殺気だったエルフな男たちが土俵を上がって僕に群がってくる。それを手加減して、投げ捨てて、張り手で転がして、ことごとくぶっ倒す。誰もが誰も、やられてしばらくすると立ち上がり、また、襲いかかってくる。


「奴だって生身! 途切れず戦え! いつかスタミナが切れるはず!」


 なんかイケメンエルフが情けない事言ってるが、それに全員鬨の声で応える。


「「おおおおおおおおおおーーーっ!」」


 割れんばかりの歓声の中、僕は男共を投げ飛ばし続ける。



「あいつは化け物なのか……」


 イケメンエルフが呟く。ほとんどのエルフはバテて動けなくなり、あとまだしつこく向かってくるのは、デル父とイケメンエルフのみとなった。けど、かれこれ23時間は経ってるんじゃないか? さすがデルの古里。タフガイ揃いだ。さすがに僕も少し疲れてきた。それ程にエルフの男たちは強かった。


「うぉおおおおーっ!」


 もう何度めか分からない叫び声を上げてデル父がタックルしてくる。それを胸で受け止め投げ捨ててる。そしてデル父はふらふらと立ち上がるが、そこで膝砕けになって地に臥す。


「む、無念」


 やっとデル父が動かなくなった。化け物か。



 読んでいただきありがとうございます。


 みやびからのお願いです。「面白かった」「続きが気になる」などと思っていただけたら、広告の下の☆☆☆☆☆の評価や、ブックマークの登録をお願いします。


 とっても執筆の励みになりますので、よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
 下から集英社のオフィシャルサイトに移動できます。よろしくお願いします。
最強の荷物持ちの追放からはじまるハーレムライフ ~
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ