森人の国 4
時間無くて、「秘めたる」はストックあるんですが、こっちは(T_T)
また、書き足します(T_T)
「で、どうするの? ザップは行きたいの?」
えっ、何言ってんだマイ。
「行きたい行きたくないで言えば、行きたい訳ねーだろ。だってまわしで相撲だぞ。何好き好んで素肌で野郎と組みつかにゃあかんのだ」
「けど、あたし、行ってみたいな、エルフの村」
え、マイ、行きたいのか? それに被せるようにデルが喋る。
「あのー、行ってもあんまり何も無いですよ。めっちゃ田舎ですし」
やたら早口だ。なんで、僕を誘ってるのに、マイを連れてくのは乗る気じゃないんだ?
「美味しい食べ物はあるんですか?」
アンがお決まりの事を言う。
「そうですね。草と虫ばっかりですよ。私の村の近くはあんまり動物は居ないんですよ」
草も虫も勘弁して欲しいな。特に虫はちょっと……
「肉は少ないって事ですね。では、私の出番は無いですね」
何の出番だよ。飯だけ食いに行く気満々じゃねーか。何か最近特にコイツ働いて無いよな。
「あー、デル、あんたザップだけ連れてって、自分の彼氏って嘘つく気でしょ。婚約逃れるために」
マイが立ち上がる。え、デルのダミーの彼氏? 勘弁して欲しい。確かにデルは美人だけど、その彼氏のふりをするのは大変な気がする。だって僕は人間だ。エルフ、特に森のエルフは排他的だと聞くから面倒くさい事になるんじゃないか?
「マイさん、少しだけ、今回だけお願いします」
デルが頭を下げる。ん、おかしくないか? 僕に頼むべきだよな? マイは腕を組んでしばしたって口を開く。
「まあ、でも確かに、相撲大会の優勝者と無理矢理結婚ってのは可哀想よね。あ、そうだ、レリーフ、レリーフ連れて行けばいいじゃないの」
デルはすぐに答える。
「レリーフにも頼んでるわ。あとパムとデュパンも。けど、なんかあいつらじゃ荷が重いんじゃないかって思うのよ。王国の予選をくぐれるかどうかも分からないわ」
「その予選ってなんなの?」
マイが尋ねる。
「父さん張り切って、色んな国の冒険者ギルドに頼んで、選考試合させて、その優勝者を集めてるのよ。特に傭兵都市からは、今のチャンプが来るそうよ」
「じゃ、俺もどこかの国の予選に出ないと、その大会には出れないのか?」
「あと、予選が終わって無いのは王国だけだけど大丈夫よ。私個人の推薦枠を無理矢理貰ったから。私の知ってる中で素手で最強はザップさん。だからお願いします」
僕は応える。
「それは違う。多分今の最強はマイだ」
「ザップしつこいわよ。そんなにあたしに相撲とって欲しいの?」
「冗談だよ」
これくらいにしとかないと、さすがにマイも怒りそうだ。




