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2009/2115

 森人の国 2


「えっ、何言ってるのよザップ。なんで私がまわしでデルと相撲取らないといけないのよ。変態!」


 プイッとマイが僕から目を逸らす。ヤバい飯から肉が消える!


「冗談だって。冗談で言ってみただけだよ」


「本当にー?」


「ああ」


「本当に、あたしがまわしつけるの見たくないの?」


 何を言ってるんだ。マイは。なんか最近マイの絡みが少ししつこい。もっと構ってあげないとなのか?


「そ、そうだな。見たくないって言ったら、嘘になるが、なんていうか、マイには人前で恥ずかしい格好はして欲しくないな」


「じゃ、ザップの前だけでつけようか?」


 マイが顔を赤くしてこっちを見ている。なんと、なんて答えたらいいんだ。確かにまわしだけのマイは見てみたい気がする。けど、困った。本心を言おう。


「マイ、俺はなんて答えたらいいんだ? 何て言ってもドツボな気がするが」


 マイがフフッと笑う。


「冗談よ。ザップが変な事言うから」


「そうか、冗談だよな。冗談」


「ハハハハッ」


「ハハハハッ」


 僕たちは乾いた笑いで見つめ合う。やべぇ、なんか気まずいわ。


「ご主人様、まわしが好きなんですね。私に任せてください。私でしたら、いつでもまわしいっちょで誰の挑戦でも受けますよ」


 アンが立ち上がって胸を張る。その視線の先はデルだ。デルと相撲したいのか? ん、なんか今の胸の揺れ方は不自然だ。もしかして、コイツ、今日もワンピースの下に下着つけてないんじゃ? その前に、そのワンピースは、見えてるだけの存在しないやつ、要は全裸なんじゃないか? 


「アンちゃん、止めときなさい。はしたない。やったらご飯抜きよ」


 マイが冷たく言い放つ。さっきまわしつけようかとか言ってたのは誰だ。


「マイ姉様何言ってるんですか? 私も冗談ですよ冗談」


「そう、冗談なのね。じゃ、今の格好も冗談なのね」


「はふっ!」


 マイがアンの脇をつつく。その指は服を貫通している。マジか、また全裸なのか……


「お肉食べたいなら、部屋に戻ってお洋服着てきなさい」


「はーい」


 アンは素直に出て行った。


「あのー、なんていうか、夫婦で仲良くされてる中申し訳ございませんが」


 デルが申し訳無さそうに口を開く。


「夫婦、そんなのじゃないわよ」


 マイが顔を真っ赤にしている。


「そうだ。マイはパーティーメンバーだ」


「まあ、それでいいですけど、なんで私がまわしだけで相撲取る事になってるんですか? 皆さん大丈夫ですか? 欲求不満溜まってるんじゃないですか? 頭の中ピンク一色なんですか?」


 デルが低い声で言う。珍しいデルがマイに辛辣な事言うなんて。


「けど、お前、まわしつけて相撲とってくれって」


「主語が無かったのは、悪かったですが、ザップさんに故郷の相撲大会で相撲とって欲しいんです!」


 そうだよね。未婚の女の子が、僕に半裸で相撲とってくれって言う訳ないよね。

秋の新作、毎日投稿中です。


「秘めたるスキルで異世界冒険」です。主人公は今ギャルにやられてます。次回反撃です。

 よかったら、下のリンクからちょっと覗いて見て下さいm(_ _)m


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 読んでいただきありがとうございます。

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最強の荷物持ちの追放からはじまるハーレムライフ ~
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