護衛の護衛 おまけ
すみません、昨日寝落ちしてましたm(_ _)m
「あー、ザザさんお元気ですかー?」
んー、誰だっけ。この好青年? ギルドのカウンターに向かってる僕に声がかかる。
「酷いなー。俺が誰だか忘れたのかよ? ゼイリスだよゼイリス」
あ、思い出した。あの面倒くさい初心者指導のような依頼の時の奴だな。もうあれから2週間くらい経ってる。後ろのテーブルにはバーナードとメイとアイリスもいる。見るからに普通の冒険者だ。無駄にキラキラしてない。けど、見違える。男二人は明らかにゴツくなってるし、女の子二人は体のメリハリが凄い。3人とも立ち上がって頭を下げる。
「そういうのいいから、目立つだろ」
今日も目立たないように変装している。おかっぱヅラに眼鏡だ。
「こっち来なよ」
ゼイリスに引っ張られて、テーブルにつく。
「ザザさん、先日はありがとうございました」
バーナードが頭を下げる。
「いやいや、俺は何もしてないだろ。俺は只の荷物持ちのザザだ」
そう、実力を隠した荷物持ちのザザだ。なんかこういうのっていいな。
「そうね。けど、うちらは感謝してもしきれないわ」
メイが微笑む。いつもそう笑っていればいいのに。
「そう、親父たちが、裏で手を回して多なんて俺らは知らない」
って、ゼイリス知ってるじゃねーか。
「そう、ザザはザザ。ただの荷物持ちよね」
アイリスも含んだ笑い。こいつなんか黒いよな。アイリスの目から急に光りが消える
「けど、ただの荷物持ちのザザさんの知り合いの、ただの冒険者のマイコさんのトレーニング、しんどいわぁ」
ん、マイはマイコって名前使ってるのか?
「ああ、地獄ってこの世にあるんだなー」
ゼイリスが遠い目をしている。
「そうか、強くなれたなら良かったじゃねーか」
「「良くないわ!!」」
「「良くねーよ!!」」
全員一斉に立ち上がる。
「おいおい、オメーら。今日は久しぶりのシャバだろ。しっかり休めって言ってるだろ」
声の主は王都最強パーティーのリーダーデュパン。
「あっ、ザザさん。コイツらしっかり教育してますんで。ヤローは俺とレリーフ、メスガキはマイコさんとジニーが面倒見てます」
ゼイリスたちがとたんに大人しくなる。
「なんで、そんなに気合いれてトレーニングしてるんだ?」
「最近の冒険者は魔法とか魔道具とか小手先に頼って迷宮の深くまで潜れないんですよ。死ぬ奴も多いし。根性なくて野営は嫌とか言う奴も多いですしね。だから、コイツらにはしっかり強くなって貰って、若い奴を引っ張って貰いたい訳ですよ」
「そうなのか」
「また、明日から2週間潜らせます。楽しみにしててください」
「そうか。邪魔して悪かったな」
僕はそそくさと逃げ去る。振り返ると四人は捨てられた子犬のような目でこっちを見ている。可哀想だが、マイに目をつけられたならしょうが無い。頑張れよ!
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