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1997/2117

 護衛の護衛 21


「あんたたちも入ってたの?」


 銭湯の入り口にはメイがいた。


「アイリスは?」


 ゼイリスが尋ねる。


「ねぇ、聞いてよ。あの娘、まだ上がって来ないのよ。もう私が上がってくる。30分は経ってるのに」


 まじか、けど、清楚系黒髪女子ってイメージ的に風呂が流そうだよな。逆にメイのような元気系女子は風呂が短そうだ。偏見だけど。


「お前ら、もしかして朝風呂派なのか?」


 ゼイリスがまた蒸し返している。しつこいな。


「おまたせー。ってみんな集まって何してるの?」


 アイリスが出てくる。なんか花のようないい匂いがする。良くないな香料か? 香料は魔物を引き寄せる。けど、迷宮や秘境に行く訳じゃないから、ま、いっか。


「ちょっと、聞くがさー」


 ゼイリスが口を開く。


「もしかして、お前ら、昨日、風呂入って無いのか?」


「「入ったよ」」


 女の子たちがハモる。


「うわ、じゃ、昨晩も今朝も風呂に入ったのか? お前ら贅沢過ぎるだろ。それより、お前らはいつもは朝風呂派なのか? 夜風呂派なのか?」


「ん? なんでそんなの事聞くの? なんかキモい」


 アイリスが顔をしかめる。当然だよな。なんか覗きの予告でもしてるみたいだ。


「ちょっと待て、俺はお前らが入浴するのには興味ないない。俺は夜風呂入だ。けど、バーナードは朝に風呂に入るって言うんだよ。なんかもしかして俺が少数派なのかって思ってさ」


 ゼイリスは自分の常識が崩れかけて不安なのか。小っちゃい奴だな。メンタル全体的に。


「私は、夜ね。けど、寝汗かいたら起きて体拭いたり、ひどい時は風呂湧かしてもらう」


 メイがすぱっと答える。多分、これが貴族では一般的なんだろうな。


「あなたたち、甘いわね」


 アイリスが腰に手を当てている。偉そうだな。


「風呂は朝風呂に決まってるでしょ。そして風呂の残り湯は洗濯物ものに使う。お湯で洗って、水ですすぐ。湧かしたお湯が勿体ないでしょ」


 なんか異次元な考え方だな。でも経済的ではあるな。


「やっぱアイリスは話が分かるな」


 バーナードが出した手をアイリスが握る。


「お前、きったねーな。汚いまま布団に入るのかよ?」


「何言ってるの? 美少女は汚くないし、汚くなる事はしないわ」


 アイリス、自分で自分を美少女って言ってやがる。けど、香料多めの石鹸かシャンプー使ってるって事は体臭対策なんじゃないか?


「確かに、お前、いつもなんか良い匂いがするな」


 ゼイリス、騙されてる。それは薬品の匂いだ。


 それにしても、たった風呂の事だけで、よくもこんなに騒げるな。けど、楽しそうだ。これも若さなんだろう。なんか年を取るほど細かい事がどうでも良く感じるけど、それって良くないのかもな。



新作始めました。


「秘めたるスキルで異世界冒険」です。書いてていつの間にか、クラス転移ざまぁな話に変わりました^_^;

https://ncode.syosetu.com/n4087jo/


 読んでいただきありがとうございます。


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最強の荷物持ちの追放からはじまるハーレムライフ ~
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