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1989/2115

 護衛の護衛 13


「オッサン、冗談だろ。あそこに馬居るぞ、馬」


 バーナードが喜んでいる。僕はバーナードとゼイリスを馬小屋に引っ張ってってるとこだ。男のくせにウダウダ言うから、2人とも手を握ってやってる。逃げようとしやがるが、僕は腕力には自信がある。ジャリ二匹なんてどうって事無い。


「そりゃ居るさ馬小屋だもんな。お前ら貴族だろ。馬なんて尻にタコが出来るくらい乗ってるだろ」


 どうでもいいけど、尻にタコが出来るって、触手プレイを連想するな……いかんいかん下品はマイに殴られる。

 ゼイリスが引っ張られる腕の抵抗を強める。


「オッサン、そりゃそうだけどよー。俺ら馬と一緒に寝るのなんか初めてだよ。落ち着いて寝られはしねーぜ」


「良かったな、今日はついてる。馬房に空きがあるようだな。馬とは一緒に寝なくて良さそうだぞ」


 馬小屋に入るが、幾つか空きがあるようだ。宿の馬小屋は貸し出し用の馬か、旅人が使ってる馬を泊めるためのものだ。僕らはそこを無料で借りる訳だけど、空きがあれば馬と一緒に寝なくてすむ。宿泊客が少ない時はたまにこういうラッキーな事もある。王都では基本的に馬と一緒になる事の方が多い。


「場所を押さえたら、飯にしよう。置いとくのは盗まれてもいいものにしろよ」


 場所取りには予備の服とかを置くのが一般的だ。ボロい服じゃないと盗まれる事もある。


「うわ、きったねーな」


 バーナードが藁を手にしている。


「こんなとこに寝たら、風呂入ってもまた汚れるんじゃねーか」


「また水浴びすりゃいいだろ」


 馬小屋の近くには井戸があるもんな。


「どうやって寝るんだよ」


 ゼイリスが馬房を遠巻きに見ている。コイツらまじでチキンだな。


「んー、馬小屋がやなら、鶏小屋でねるか?」


 バーナードが僕を睨んでくる。


「オッサン、そりゃ、俺らをチキンって言ってるのか。ああ、寝てやるよ。思う存分寝てやるよ」


 意を決して2人は馬房に入ってくる。


「気に入ったようだな。なら良かった。どうやって寝るかって、自分で考えろ。好きに寝ろ。けど、馬の後ろには立つなよ。蹴り飛ばされるからな」


「それぐらい知ってる!」


 バーナードが大声を出す。


「おいおい、大声出すな。馬が驚くだろ。ここは馬小屋だ。馬が主人で俺らはお邪魔者だ。ちっとは気を使え」


 バーナードは知ってるって言ってるが、これはまじで気をつけたがいい。馬は臆病で後ろが見えないから、後ろになんか居るって思ったらすぐ蹴る。僕もやられて、避けたけど、蹄鉄で服を切られた事がある。普通の人は食らったら命の危険がある。

 僕らは空いた馬房に服を置き場所取りして、女子が待ってる食堂に向かう。緊急の馬に乗った宿泊客が来ない限り、今日はゆったり眠れそうだ。


 読んでいただきありがとうございます。


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