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1985/2115

 護衛の護衛 9


「えっ、嘘でしょ。オッサン彼女いるの?」


 アイリスは目を丸くしてる。そんなに驚く事か? 釈然としないが、気にせず水を注いでやる。アイリスは即座に飲み干す。


「ありがと。けど、オッサン、甲斐性無しじゃん、と言う事はヒモ、ヒモなのね」


 甲斐性無しを断言するなよ。失礼だな。


「へぇー、オッサンヒモなのか?」


 チャラ男が這ってくる。それにアイリスがコップを渡す。確かにヒモっぽくはあるがヒモじゃないはず。


「ゼイリス、私が飲んだとこで飲まないでよ」


「わあーってるよ」


 うわ、コイツらこんなこと気にしてるのか? 間接キスってやつをか? なんかこういう青々しいのっていいな。


「ヒモな訳あるか! ちゃんと稼いでるよ」


 アイリスが僕の目を覗きこんてくる。


「それはおかしいわ。オッサン荷物持ちでしょ。オッサンの稼ぎが二日で金貨一枚くらいって事は、休み無しで月の稼ぎが金貨15枚くらい。それじゃ、生活ギリギリだから、デートするお金も無いはずね。だから、多分、頑張って月1のデートをしたとしても、割り勘か彼女の奢りね。その顔で甲斐性無しだったら、彼女出来る訳ないわ。多分、イマジナリー彼女か、家に張ってるポスターが彼女ね」


 イマジナリー彼女? ポスター? 酷すぎだろ。そんなにモテ無さそうに見えるか?


「失礼な。おるわ彼女」


 チャラ男、ゼイリスに水をついでやる。


「じゃ、オッサン、彼女の名前は? サンキュな」


 ゼイリスは一気に水を飲む。


「マイだよ」


「えっ、メイ?」


 メイが後ずさる。オメーじゃないわ。


「マイだマイ」


「疑わしいな。どんな感じなんだよ。」


 バーナードがゼイリスからコップを受け取る。


「んー、目がくりっとしてて、瘠せてて、背丈は普通な感じかな」


 みんながメイを見る。メイは自分に人差し指を向ける。ちげぇわ。


「そうそう、頭に猫耳がついてる」


 水を飲み干したバーナードが僕の肩を叩く。


「オッサン、それ猫だろ。たまにペットを彼氏彼女って言う奴いるんだよなー。見栄張りたいのはわかるが。かっこ悪いぜ」


「だからー」


 ん、街道を馬?


「何か近づいてるぞ。構えろ」


 ゼイリスが立ち上がる。それにみんな続く。効いてる効いてる。水にエリクサーを薄めて混ぜてたから、筋肉痛系は回復してるはずだ。


 街道を2頭の馬が走ってくる。その背には1人づつ乗せている。


 前にはギラギラ輝く全身鎧に大きな盾とランス。馬も鎧をつけている。後ろにはサラサラの金色の髪に緑のローブに大弓の小柄な女性。頭からわざとらしくエルフ耳が飛び出している。

。あ、あれは。  


「やあやあ、冒険者諸君。私の名前は自由騎士パン。彼女の名前はデイド、エルフだ」


 おお、面白い奴らが来た。コイツらどう対応するかな?

 



 読んでいただきありがとうございます。


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最強の荷物持ちの追放からはじまるハーレムライフ ~
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