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 護衛の護衛 4


「そう言えば、アンタ、自己紹介は?」


 最初に僕に声をかけてきた少女が口を開く。そう言えば、流されるような形で自己紹介してなかったな。まあ、こっちは、名前も能力とかも全部知ってるんだけどな。


「俺の名前はザザだよろしくな」


 僕は一応名乗る。なんて言うか、ザザって名前が変装時の定番になってるなー。嘘を見抜く魔法を使える神官とかも居るから、偽名はよろしくない。愛称や、通り名じゃないと問題になる事もあるからな。


「私の名前はメイ」


 最初に声をかけてきた魔法戦士の少女だ。貴族の娘で、彼女の母親がポルトに依頼してきている。


「ゼイリス」


 チャラ男が僕に目を向ける事無く言う。コイツも貴族のボンボン。王族にも連なってるそうだ。そして、コイツのクラスも魔法戦士。


「バーナードだ」


 のっぽも貴族のボンボン。コイツも魔法戦士。こいつらパーティーバランス考えて無いだろう。


「アイリスよー」


 サラサラ黒髪も貴族の令嬢。クラスは魔法戦士。間違いなく冒険者舐めてるだろ。


 4人は貴族のスクールのクラスメイトで、長期休暇を利用して、冒険者ギルドで依頼を受けている。隣町までの隊商護衛の依頼だ。もう、薬草採取デビューはしてるそうだ。

 だいたいの新人冒険者の成長パターンは、まずは、街中清掃や薬草採取から始まり、次に護衛。そして、対魔物、対人能力を高めつつ装備を整えて、討伐依頼や迷宮攻略に繰り出していく。

 ここに、一つの壁が存在する。討伐や迷宮では素材やドロップアイテムとかが手に入り、それも入れてやっと冒険者は普通の生活が成り立つようになる。けど、そのためには装備が必要。装備が無いから雑用から抜け出せなせなくて、雑用しか出来ないから装備が買えなくて雑用から抜け出せない。冒険者ギルドから武器防具を借りる事もできるけど、紛失の可能性が高いからその費用は割高だ。けど、壁を超えるから実力はつく。

 それでこの僕が荷物持ちする連中だけど、みんな一通りの装備を揃えている。ちゃんとした装備が有るが故に、そこそこ戦えてしまう。ゴブリンのグループくらいはやれるだろう。けど、それが問題だ。たたき上げの冒険者は、その装備の壁を抜けるためにかなりの苦労をする。その時間で、先輩とかから習ったり、ギルドで話聞いたりで様々な状況に対する知識がつく。けど、新人で金にものを言わせて下積みしてない連中はふとした拍子にやられてしまう。なんて言うか、一発屋の芸人みたいなものだ。ブイブイ言わせていたと思ったらいつの間にか居なくなっている。成金冒険者は魔物1グループは余裕で倒せるかもしれないが、たとえば環境が悪い、大雨や嵐の中とか、連戦とかで、対応出来ずに命を落としたりする。


 冒険者として生き抜くには、単純な強さだけじゃなく、生き残る知識と経験に負う所が大きい。




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最強の荷物持ちの追放からはじまるハーレムライフ ~
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