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1974/2117

 道祖神 10


 ドゴン!


 思いっきり底を蹴る。僕の全力の跳躍は安々とスライムを貫く。そして、突き抜け空に舞い上がる。上から見ると、よく分かる。山の中腹に丸い空白。それが辺りの木々を飲み込んでいる。上半分は透き通ってるけど、それから下は草木に覆われている。多分、封印が半分解けて、それが広がってるんだろう。


「な、なんなのアンタ何したの?」


「跳んだだけだ」


「跳んだだけで、あれから逃げられる訳無いじゃないの。アンタ何者なの?」


「ただの荷物持ちだよ」


 なんかドヤるのは恥ずかしくそう答える。さっきの言葉がなんていうか格好つけすぎたから。

 僕は自慢のハンマーを収納から出して振り上げる。大盤振る舞いだ。ハンマーに引かれて頭が下がったとこで、空中にポータルを出して蹴り回転しながら地上に驀進する。


 ドッゴーーーーン!


 まるでメテオストライクの魔法のような轟音と共に僕はスライムを突き抜け大地を叩く。やり過ぎたか? 土砂を激しく巻き上げながら、スライムが爆散する。


 一撃必殺!


 土砂が舞い上がり、スライムが居たとこはまるまる大地が抉れている。


 ヒラツメは言葉を失ってる。


「……な、なに、アンタもしかして破壊神なの?」


「そうかもな。じゃ、今度は俺を封印するか?」


 僕は決めポーズ、ハンマーを右手で突き上げる。ミノタウロス王を倒してから、恒例のやつだ。


「バッカな事言ってんじゃないわよ。なにそんな格好で格好つけてんのよ」


 あ、そうだ。また、服が無くなったんだ。裸でポーズ決めても様になんないな。即座に収納から出して装着する。


「アンタとあたしは繋がってんだから。アンタの心は全部解るわ。そんな優しい破壊神なら、封印する必要はないわ」


 なんか疲れたので、とりあえずハンマーをしまって座る。巻き上げた土砂が降ってくるが収納に入れる。


「まさか、あいつを一撃でやっつけるなんて。なんでアンタもっと早く来なかったのよー」


「そんな昔にはまだ生まれてねーよ」


「まっ、いいわ。とりあえず、ありがとう。接続解いてあげるから、あとで私の所に行ってね」


「ああ、すぐに行くよ」


 僕はヒラツメの石像に向かう。


「『ハラツメ』だっつーの。ま、もう『ヒラツメ』でいいわ」


「俺はずっと『ハラツメ』って言ってたぞ」


「はいはい。そーね」


 まあ、けど、『ヒラツメ』って呼ぶ事にしよう。なんか『ハラツメ』って語感悪いからな。


「うん、そうだね」


 んー、なんかやりにくい。


 そして、ヒラツメの像の前につき、言われた通りに、また額をつける。


「うおっ!」


 これは驚くわ。目の前には……


「驚いたー?」


 目の前には女の子がしゃがんでいる。めっちゃ僕に笑いかけてる。


 読んでいただきありがとうございます。


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最強の荷物持ちの追放からはじまるハーレムライフ ~
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