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 ワープポータル (10)


「何今の? 人間じゃないわ」


 チェルシーが失礼な事言っている。最強クラスの冒険者なら、みんな軽くこれくらい跳べる。


「もしかして、兄さん、バッタ男!」


 アマンダも何か変な事言っている。


「何だそのバッタ男って。人間、努力すればこれくらい出来るようになる」


「そんな訳無いじゃない。どんなに頑張っても人間は1メートルくらいしか跳べないものよ」


 確かに昔は僕もそう思っていた。けど、前のパーティーの勇者を見てから僕のその常識は軽く崩れた。魔物を倒してレベルアップしてその頂きに至ると、軽く人間辞めたような事が出来るようになる。


「俺の知り合いには俺より高く跳べる者は何人も居るぞ」


「なにそれ、王国こっわ」


「そりゃ聖教国が手を出さない訳ね。なによその人外魔境」


 ひどい言われようだな。まあ、けど、他の国は王国みたいに沢山ダンジョン無いからな。そんなものなのか。


「まあ、お前たちも頑張ればすぐにこれくらい出来るようになるよ」


「無理無理。そんな跳べるようになったらスカート穿けなくなるじゃないの」


 アマンダがずれた事言ってる。


「穿かなきゃいいだろ。それより、荷物を集めろ」


 なんかブチブチ言いながら二人は荷物を集める。


「全部しまうぞ」


 二人の武器や荷物とかを収納に入れる。


「今からお前らを抱えて上から出る」


「えっ?」


「キャッ!」


 二人の腰の所を抱き寄せて空中を一歩一歩登り始める。足元にワープポータルを出してそれで登っている。


「えっ、なんで空中歩いてるの」


 チェルシーの鎧も収納に入れたから、柔らかくて良い感じだ。


「王国人って、空中歩けるの?」


 アマンダは見た目より、肉付きがよく抱き心地がいい。けど、ポーカーフェイス。決して楽しむためじゃなく、脱出するために仕方なく抱いてるだけだ。


「まあ、俺のスキルだ。バランス崩したら落ちるから、暴れるなよ」


「「はーい」」


 二人とも素直に大人しくしている。まあ、少しくらい動いても問題ないんだが、色んなとこに触れると違う問題が発生する。


 トントンと登り、天井の穴を目指す。上の方には光が見える。結構長い穴みたいだ。このまま進んでも広さは問題無さそうなので、突っ込む。そのとたん、抱えていたはずの二人の重さが無くなる。一瞬、頭がチカッとする。


「どういう事だ?」


 僕は部屋に立っている。


「お兄さん、何脱いでるんですか?」


 アマンダが顔を手で覆っている。


「あれ、穴は?」


 チェルシーは僕を、僕の下半身をまじまじ見ている。


 ん、また、僕は全裸? いつの間に抜いだんだ?

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最強の荷物持ちの追放からはじまるハーレムライフ ~
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