表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1927/2116

 姫と筋肉 海 4


「浸みるぅ。はぁあああー。いいわぁ」


 リッチがBBAのような声を上げながら波打ち際に座っている。押し寄せ戻る波に腰くらいまで浸かってる。僕は足だけ入れてるけど、こりゃひんやりしてて気持ちいいな。そういえば、奴のエロ水着のおかげでなんか回りに男共が集まってるような。


「そう言えばさ、なんでお前らってレリーフとつるんでるんだ?」


 前々からの疑問をぶつけてみる。どうみても、コイツらは高位のアンデッドだ。リッチエンペラーのこいつ、ドラゴンゾンビやジャイアントスケルトンや、変わり種のゴールデンスケルトン、それにドラウグルにアンデッドナイト。A級冒険者でも討伐が難しいくらいの高位アンデッドのオンパレードだ。そいつらが基本的に雑用しかさせられてない。不満は無いんだろうか? 暴走したりしないのだろうか? もっとも、僕の親友のシャリーちゃんにかかれば全員即成仏だけど。


「んー、そんなの当たり前じゃない。私達より強いからよ」


 力だけの関係なら、気に食わなかったら逃げるって選択肢もあるはず。


「そうなのか、でも一緒にいて退屈じゃないのか? 雑用ばかりしてるだろ」


「退屈? あなた本当にそんな事言ってるの? 逆にあなたマスターと一緒に居て退屈を感じた事あるのかしら?」


 リッチがクリクリの目で僕を見上げてくる。可愛いな。おい。けど、童顔で胸がデカいって反則だろう。んー、顔は僕も負けてはいないと思うけど、ボディは完敗だ。もいでやろか。


「確かに退屈じゃないや。むしろ疲れる」


「そうでしょ。それにマスターって面白いでしょ。私をか弱い女の子と同じように扱うのよ。一国を昔滅ぼした私を。まあ、けど、マスターやあなたから見たら、私も普通の女の子も同じようなもんよね」


 一国を滅ぼした? 誇張つきだとしても剣呑な話だな。けど、僕的にはコイツはそんなに邪悪に見えない。


「普通は、私達みたいな者を召喚したら、戦いとかに使うじゃない。けど、マスターって、私達に戦えって言った事一度も無いのよ。今日だって手品のアシスタント予定だったし」


「まじか、やっぱあいつ、なんとも言え無いな。けど、一般人は、今のおまえみたいに力押さえてないと、見ただけで、気を失うから、それだけはレリーフに分からせられないのか?」


「そうよね。マスターは鈍感だからそういうの分かって無さそうだもんね。そこは気を付けるわ」


「おーい、おまえたち、仲良くしてるかー?」


 人混みを擦りぬけながら、こっちに向かってレリーフが走ってくる。普通の人より頭2つ分はデカい。リッチといいレリーフといい、とても目立つな。僕は目立つのはあんま好きじゃないのに。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
 下から集英社のオフィシャルサイトに移動できます。よろしくお願いします。
最強の荷物持ちの追放からはじまるハーレムライフ ~
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ