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 海の女王 6


「この象さんの鼻から水を噴射する事で水中では自由自在に動く事が出来るわ」


 シルメイスはドヤってる。まあ、水中で人に見られる事は少ないと思うから、一考の余地はあるかもしれない。


「と言う事は、俺でも泳ぐ事が出来ると言う訳か」


「当然よ」


 ん、けど、どうなってるんだ?


「けど、大量の水を噴射する訳だろ。それはどこから出てるんだ?」


「そこに魔国の技術が使われてる訳。擬似的に作った亜空間に大量にストックしてあるわ。あなたの収納と似たようなものだけど容量は全然違うわ」


 何か訳が分かったような分からないような。まあ、僕より少ない収納のスキルがついてるって訳だろう。たかだか水着にそこまでするのか? と言っても、北の魔王リナはパンツに収納スキルをつけて、そこから剣やら食べ物やら出してたな。


「んー、魔国ではパンツに魔法とかを付与する事が流行ってるのか?」


「そういう訳じゃないわ。生き物の素肌に触れてる面積が多い方がスキルとかを定着させやすいのよ。どうしても魔道具に永続性を持たせるためには何からかマナを吸収しないと難しいから。普通に生活してるだけでもマナは生き物とかから流れ出してるわ。それを無駄なく拾うには直接体に触れてた方が都合がいいのよ」


 そうなのか。リナは趣味でパンツにスキルを付与してた訳じゃないのか。


「じゃ、下着や水着とかじゃなく服にすりゃいいじゃないか」


「そりゃそうだけど、この水着だってオリハルコンという魔法金属をふんだんに使ってるのよ。だからとても稀少で高価だから布面積が少ないのよ」


 オリハルコン? 確か本当に稀少な金属だったよな。伝説の剣とかの材料だよな。そんなのをおふざけ水着に使うなよ……

 そういえば、水を収納に入れて出すかたちでこの水着は水を噴射するんだよな?


「その噴射する水はどこから補充してるのか?」


「それはここからよ。水が少なくなると光る魔方陣が現れて辺り構わず水を吸いまくるわ」


 シルメイスが裏返した水着の裏には金色の六芒星を内包した魔方陣が浮き上がってる。水不足になったのか? て言うか眩しいくらいに光ってやがるな。それよりもその魔方陣の位置って尻のとこだろ!


「おい、なんでそんなとこから水を吸い上げるようにしたんだよ」


「しょうがないじゃない。前には象さんがついてるから、後ろしかないでしょ」


「そりゃそうだ」


 けど、とことん地獄な魔道具だな。象さんから水を出し、水が無くなったら尻が光って水を吸う。これ、海や川とかに入ってない時に水分補給しはじめたら、酒場とかだったら、酒とかスープとか吸いまくるんじゃないだろうか? 呪いのアイテムかよ。パンイチで尻から酒やスープを吸い込む怪人。地獄絵図だ……

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