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 姫と筋肉 討伐依頼 3


「ふざけるな。私の筋肉は万能だ」


 レリーフにしては珍しく声を荒げる。まあ、コイツの頭の中は筋肉が全てだからな。


「いやいや、お前、さすがにここじゃ筋肉役に立たんだろ。しゃがんだままじゃ戦えないだろ。そこで筋トレでもして待っとけよ」


 僕はライトの魔法で光の玉を前方に浮かべて洞窟に入っていく。僕の身長でもジャンプしたら頭をぶつける。なんか狭い穴に入るのって嫌だなー。少し入ると中は広がってるけど高さは変わんない。これだとレリーフの大好きなスケルトンたちも役に立たないだろう。1人で悠々とゴブリン狩りに精を出せそうだ。この高さだと、多分ホブゴブリンとかキングとかの上位種もいなさそうだ。頭つかえるからね。んー、だから稼ぎはしょぼそうだな。

 奥へと手を頭の後ろに組みながら歩いていく。こりゃ武器は槍がいいな。素手でもいいけど、やっぱり生き物を素手で殴った感触は好きじゃない。

 道、小部屋、道、小部屋、ゴブリンは居ない。レリーフにビビった見張りが退去させたんだろう。あんまり汚れて無いから新しい巣穴だと思われる。まあ、王都から近いから古い巣穴はそうそう無いんだけど。困った。出入り口が他にあったら逃げられたのかもしれない。


 ガサッ。タタタタッ。


 おっと、びっくりした。ん、何かが奥に駆けてった。足音が軽いからゴブリンだろう。なんて言うか、やっぱり闇ってなんか怖い。洞窟の奥は若干夜目が効く僕でも見通せない。ゴブリンは良い。見た目そんなに怖くないからね。幽霊とかアンデッドとかだったら、暗い中で見たらゾクッとする。こんな時レリーフが居たら心強いんだけど。いやいや、何考えてるんだ。あいつが居たら悪霊的な奴が増えるだけだ。スケルトンやゾンビはなんとも思わなくなって来たけど、幽霊系は勘弁してほしいな。

 そんな事考えながら進むと通路が開ける。


 ヒュン。


 風を切る音。矢かな?


 ゴンッ!


 咄嗟にサイドステップ踏むけど、見事に頭ぶつけた。痛ったー。変な事考えてるからだ。仕事、仕事。集中、集中!

 奥の方で音がする。意外に多いな。十匹以上居るんじゃないか? ゴブリンは完全に夜目が利くからこっちは丸見えだろう。僕の格好はシャツにパンツの普段着。さっきの斥候が与し易いと思ってここで総力戦を仕掛ける事にしたんだろう。


「光よ、遍く照らせ!」


 魔法で辺りを照らす。居るわ居るわ、二十匹以上居るんじゃないか? 全員武装している。金属の武器に金属鎧。それが綺麗に3列の隊を組んでいる。これは普通のゴブリンじゃない。なんでこんな所に?

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最強の荷物持ちの追放からはじまるハーレムライフ ~
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