限定迷宮 31
時間なくて、また、書き足します(T_T)
「あとは任せろ!」
僕はアンと追っかけっこしてるゴーレムに向かう。手には収納から出した愛用のハンマー。
「分かりましたっ! ご主人様」
構える僕の横を擦りぬけるアン。
「かかってこいや!」
僕の言葉に応じてか、ゴーレムは立ち止まり、右手を振り上げ近づいて来る。確かに僕はレベルが上がったが、コイツの一撃に耐えられるかは分かんない。叩きつけて来たその巨大な手を下がってかわす。そして、前に出ながら水平にゴーレムを殴る。
ガッ!
手が痛ぇ。やっぱ固いわ。一撃離脱、距離を取る。よし、ハンマーは無事だ。時間をかけたら確実にいつかは倒せそうだが、そりゃしんどいな。
「ピオン! 頼む」
「分かった」
スライム汁を入れた袋を手にピオンが来る。
「古竜魔法シルメイス!」
ピオンの手にした袋からヌルッとスライム汁が出てくる。まるで生きているスライムみたいだ。そして、それが踏み出したゴーレムの足の下に滑り込んでいく。
ガゴン!
激しい音と共に転倒するゴーレム。そして立ち上がろうとするが、ヌルヌルで立ち上がれない。スライム汁を踏まないように気をつけながらゴーレムを叩く叩く叩く。
『ザップはレベルアップしました。『原始の世界』の魔法を覚えました』
長い時間をかけてなんとかゴーレムを瓦礫に変えた。
「マイ、俺のレベル分かるか?」
「んーん、見えないわ。かなりレベル差開いたみたいね」
そういえば、魔法を取り戻したな。けど、この魔法を使う事は無いだろう。まじで役に立たない。僕に触れてる無生物を塩にするというピーキー過ぎるやつだ。使ったら裸になるだけだ。
「ザップ、下に降りるのか?」
ピオンが問いかけてくる。甘いな。
「何言ってる。まだまだ俺たちはレベルが低い。何かまだあるかもしれない。まだまだ鍛えるぞ」
「ええーっ! まだまだスライム汁ライフなんですか? 私、もう飽きました。肉、肉食べたいです!」
アンはわがままだな。しょうが無いな。
「ほら食え」
僕は収納から出した担々麺をアンに差し出す。まだ99食あるな。
「まあ、いただきますけど、なんで担々麺なんですか?」
「そりゃ、たくさん入ってるからだ。まあ、他にも飯は入ってるけど、把握してないからな。それに、俺は担々麺を食いたい。ここ数日、塩っぽいもの食ってないからな。それに、ほら、上に肉味噌ものってるだろ」
そして、僕らは、座って担々麺を食べる。
まあせめて、搦め手無しでゴーレムを倒せるくらいにならないと話にならんな。




