限定迷宮 24
「うごっ!」
たかだかスライムにぶっ飛ばされる。一匹、二匹目の体当たりをかわして三匹目、見えてるのに体が追い着いてこない。横から足をやれれて盛大に転倒する。スライムの攻撃方法は体当たりして動けなくなった所を捕食してくる。頭をやられたら終わりだ。転がって起き上がろうとするが、またスライムが跳んでくる。目の前に迫るスライム、あ、また食われる。息が上がってて体が重く動かない。目の前のスライムが何かに弾かれる。
「ザップ!」
2本の足が見える。マイだ。マイは目の前の二匹のスライムに飛びかかる。無謀過ぎる。マイはスライムを蹴るがへこむだけ。攻撃力が足りなすぎる。もう一匹が飛びかかってきて、払いのけようとしたマイの手にひっつく。くそっ何とかしないと。立ち上がるとマイの先に木の棒が見える。武器を手に入れないと。重い体で木の棒を目指す。いかんスライムが集まってくる。かわしてかわして、前に進むがスライムに足を取られたたらを踏む。下がった頭に何か跳んでくる。目の前に広がるスライム。払いのけようとするが頭にへばりつく。頭が熱い。それが無くなる。
「ご主人様!」
アンがスライムを抱きしめている。僕の頭から引き剥がしてくれたのか。
ザシュ、ザシュ!
隣でピオンが僕に向かってくるスライムを切りつけている。なんとか凌いでるけど、後ろからワラワラとスライムが近づいてくる。そして、スライム集団にピオンが押し潰される。くそっ。時間が無い。棒に向かって走る。足が熱い。くそっ足にしがみつかれた。上手く立ち上がれない。あと少し。這いずりながら手を棒に伸ばす。掴めた。腹ばいからうつ伏せに転がりながら棒でスライムを突く突く突く突く。足から引き剥がせた。ん、やっつけてる。一番近いスライムの塊に近づく。全身をスライムにたかられて顔のスライムを引き剥がそうとしてるピオン。ピオンを突き刺さないように顔のスライムを突きまくると、スライムが剥がれ、ピオンは暴れてスライムを引き剥がす。転がり立ち上がり、ダガーを構え近くのスライムに切りつける。ピオンの服はボロボロだ。
「感謝する」
ピオンの顔は赤い。所々血も出ている。溶かされかけたんだろう。
『ピオンがレベル2になりました。ハイドインシャドーを覚えました』
僕はピオンに背を任せ、床で二匹のスライムにたかられてのたうちまわってるアンに近づき、アンを傷付けないようにスライムをブッ刺しまくる。よく見ると僕が手にしてる棒は先がとがってる。木の槍か。
『ザップがレベル2になりました。スキル剛力を覚えました』
よしっ! 悪食じゃない。なんとかフラフラになりながらスライムの猛攻をかわしているマイに近づく。立ち上がったアンはさっきのお陰で服の前がばっくり溶けてるから見ないようにする。
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