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 限定迷宮 13


「お疲れ、ザップ」


 マイにねぎらわれて、僕は地べたに座る。ここは小部屋、しかも部屋の中央の台座に粗末な木の箱、結構デカ目がある。中型犬くらいの大きさた。


「宝箱は、初めて。いいものが入ってるんじゃ」


 ピオンはそう言いながら、箱を矯めつ眇めつ見ながらそれを回っている。


「さすがに、ここで罠はないでしょ、さっさと開けましょー」


 ざっぱなドラドラゴンは大の字で寝てる。少し走っただけなのにみんな疲れてる。スタミナもザコになってやがる。


 コツコツ。


 忍者は宝箱を軽く叩く。


「多分ギミックは無い。ザップ開けろ」


 おいおい、罠無いなら自分で開けろよ。そう思いながらも僕は箱に手の伸ばし開ける。けど、このドキドキはたまんないな。


「おおっ!」


 つい声が漏れる。箱の中身はショートソード。しかも真っ赤な刀身でそれにはまるで炎のような線が刻まれている。分かる。間違い無く魔法の武器だ。宝箱に入ってただけあるな。

 僕はその柄を手に剣を掲げる。


「うわっ、綺麗ね」


 マイがうっとり見てる。こりゃかなわんな。マイの方が綺麗だという言葉を飲み込み、僕は暖かな刀身を掴み、柄をマイに差し出す。


「忍者は小太刀得意」


 忍者はスルーだ。


「えっ、いいの?」


「この中ではマイが一番剣が上手い」


「分かったわ」


 次はピオン、マイ、僕、アンの順番で通路を戻る。


「マイ、スライムだ!」


 ピオンの声にマイは前に出る。なり剣を突き出しスライムに刺さる。ジュッと音を立ててスライムから湯気が立つ。けど、スライムは下がり抜け出す。そしてマイに向かって跳ねる。マイは落ち着いて後ろに下がり、スライムを剣で掬い上げる。


 バシヤッ。


 水を叩きつけたような音を立ててスライムは両断される。まあ、自重で切断されたようなもんだな。


「まずは一匹ね」


 マイは剣を振りスライム汁を弾く。どうも戦利品は無いみたいだ。


 分岐点に戻り次は正面に進む。小部屋がありスライム一匹をピオンが撹乱しマイが斬り捨てる。次も小部屋で僕が引きつけてマイが切り倒す。次は二匹、ピオンが一匹引きつけて、僕も一匹相手取り、僕のスライム、ピオンのスライムと順番にマイがやっつける。全部きっかり二撃必要だった。


『マイがレベル2になりました。鑑定レベル1を手に入れました』


 頭に響く無機質な声。ん、鑑定?


「炎のショートソード+3。んー、名前しか分かんないけど、+3ってかなりいいわよね。この前レベルアップした時は鑑定思い出さなかったのにね」


 まじか、スキルも思い出すのか。けど、ランダムなのか? 僕が収納を思い出せば、こんな迷宮、サクッとクリア出来そうだな。


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