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 メダリオン地下街 3


「なんで街に魔物が?」


 あんなに人がごった返してたのに、今は誰も居ない。


「街の城壁はあないでも頑丈だから突破されてとは思えへんのよねー」


 プリンさんが言う通り、ここは城壁から離れているから、スライムの大量発生がここに行きつく訳が無い。


「そうね。地下のどっかから湧いて来たと思う方が自然ね。あっちからスライム来てるから、倒しながら辿るしか無いわよね」


 近づいて来たスライムを踏み潰しながらマイが言う。


「スタンピード」


 アンが呟く。


「えっ、スタンピード?」


 マイが問い返す。なんだそれスタンって気絶とかそう言う意味だよな。ピートってなんか聞いた事があるな。なんかお酒でピートがなんやらとか言ってた人がいたような。うん、分かんない。分かんないものは聞くに限る。


「なんだそれ?」


「えー、ザップさん、スタンピードも知らないんですかぁー? 冒険者何年やってはるんですかぁ?」


 プリンが関西イントネーションで煽ってくる。なんかむかつく。


「おい、その柔らかさそうなほっぺをビニューって引っ張るぞ」


「柔らかそうなビニュー、引っ張る?」


「おい、アン、こういう時だけ人のセリフの変なとこだけ抜き取るな!」


「待ってください。そもそも、ご主人様、柔らかいものを引っ張る時の効果音で『ビニュー』はおかしいでしょ。『ぐにゅー』とか『ブニュー』とかは聞いた事ありますけど、『ビニュー』って引っ張るって言うのは初めて聞きました。多分、ご主人様のオリジナルの効果音です。これから、私も柔らかいものを引っ張る時にその効果音使わせて貰います。とくに、女子の胸部を引っ張る時に」


 むぅ、なんか小賢しい親戚の女の子みたいだ。いつの間にかアンも口が達者になったもんだ。


「やめろ、やめろ。悪かったから。それよりスタンピードってなんなんだよ」


「しょうが無いですね。今日の所はこれで勘弁してあげます。スタンピード、スタンピードとはですね。迷宮の魔物が氾濫して地上に溢れる事ですよ。ほら、迷宮都市でもそう言う話あったじゃないですか」


 あっ、思い出した。そうそう、迷宮都市にある三層の城壁は中になる程強固で、その理由はスタンピードで溢れた魔物を外に出さないためって聞いたな。


「アンちゃん、じゃ、ここら辺に迷宮があるって言うの?」


 マイが問いかける。


「もしかしたらそうじゃないかなってですね。古竜の言葉にこういうものがあります。『古竜は古竜にひかれあう』ってものが。我々古竜は会いたくなくてもどっかで会うって事ですね」


 なんかどっかで聞いた事があるような言葉だな。


「おいおい、けど、古竜ってめっちゃ長生きなんだろ。そりゃ、長く生きてたらどっかで会うさ。ことわざって言うか、当たり前の事だろ?」


「そうですね。けど、だいたいのことわざって当たり前の事ばっかですよね」


 そう言えばそんな気もする。ひょうたんから駒? 棚からぼた餅?




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