始まりの場所 5
「おでは、コナンについて行く。けど、もう戦えないから収納の中から見させてもらうよ」
「ん、この汚い生き物、病気か何かなのか?」
パムがつっこんでくる。先生の状況を説明する。
「それなら、ジブルさんがなんとかしてくれるかもよ」
「ジブルって?」
「ザップさんの仲間だ」
「どこに居るの?」
「ザップさんと、盗賊都市に行ってる」
これで決まった。ここの最下層に行った後の目的地が。
「私も、アンタたちについて行くよ。『言霊使い』をなんとかしないとまた狙われるからね」
アムドさんはついて来てくれるみたいだ。
「当然、あたしもついてくわ」
ミーも一緒に来てくれる。
「乗りかかった船だしね。レイもライもいいわよね」
何故かマリンが仕切ってる。一番弱そうなのに。
「当然」
ライは助かる。
「しょうが無いわね」
レイも多分助かる。
「じゃ、オイラもしばらくついてってあげるよ」
「いや、お前はいいよ」
ついパムには本心が。こいつが居ると助かるけど、それ以上に気苦労が増える。
「ほらほら、オイラ役立つよ。みんなここの地図持ってないでしょ。それにエリクサー使い放題だから」
それは魅力的ではあるな。コイツは確か最下層に行ったって言ってたもんな。ナビして貰えるのは助かるし、エリクサー使い放題は破格だ。もはやチートだよな。
「そうだな。ついて来ていいけど、大人しくしろよ」
まあ、パムは暴走しまくるとは思うけど。
結局、みんなで最下層まで行く事になった。
斥候はパム。僕固定で後はローテーションで収納から出入りして迷宮を進む事にした。さすがに常時7人で進むのにはここは狭いので、通常は4人パーティーだ。今はミーとアムドさんが娑婆の空気を満喫している。このフロアの奥には大部屋があって、そこにはボストロルという魔物がいるらしい。昔はそれが障害で先に進めなかったと言う。
大部屋を前に誰が行くか話し合う。
「しょうが無い。私が行くよ」
アムドさんが志願して、あっさりとボストロルの首を刎ねる。この人強いよな、パムとどっちが強いんだろう?
そして、次のフロアからはリザードマンが現れた。リザードマンと戦うのは初めてだったけど、少し器用なだけで、正直トロールより弱いと感じた。パム言うには、単体では弱いけど、群れたら知能が高いから厄介だそうだ。どうでもいいけど、そんな知能が高い生き物が何で迷宮にいるのか疑問だけど、それをディーに聞いたら長そうなので、今度暇な時に聞いてみよう。
そして、僕たちの冒険は順調に進んで行った。
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