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 ダンジョンズ&トロールズ 4


「ゴメン、ゴメン。つい、イラッとしちゃって」


 また天使のような声でパムがこっちに話しかけてくる。これって猫なで声ってやつだよな。二重人格かよ。

 ライなんか露骨にビビってる。そりゃそうだ。さっきのパムはまじ怖かった。元が小っこくて可愛らしい故にそのギャップは激しかった。つい考える。パムと戦って勝てるのか? いかんいかん、つい頭の中が脳筋だ。ディーやライの影響を受けている。そもそもパムと戦う事なんて無いだろう。


「パムさんって、強いのですね」


 ライがビビりながらも口を開く。


「いやー、そんな事無いよ。パーティーの中じゃ最弱だよ。だってオイラは吟遊詩人だから」


 まじか、あれで最弱? パムのパーティー、バグってやがるな。と言う事は仲間だった筋肉ダルマのレリーフって奴はもっと強いのか? 僕たちはまだまだだな。世界って広いんだな。


「けど、なんでだろ。今までこのフロアでトロールが動き回る事なんて無かったのに?」


 パムはお尻をさすっている。激しく蹴られてたもんな。


「それは、あれじゃよ」


 ディーが答える。『あれ』じゃわかんねーよ。なんで年くった人って『あれ』を連呼するのだろう? まあ、ディーはロリババァだもんな。


「そっかー。あれなんだね。じゃあれならしょうが無いね。で、あれって何? エロい事? エロいもの?」


 パムって本当に口が回るな。


「お主の頭の中はそれしか無いのか? あれって、何て言えば。そうそう『ルール変革』じゃよ。迷宮の制作のデフォルトでは、魔物はワンダリングするのじゃが、攻略難易度を下げるために、『魔物部屋固定』の設定をフロア毎に変えられるのじゃよ。この『ルール変革』はノーコストだから迷宮主はいつでも変更出来るのじゃよ」


「でも、魔物部屋固定って迷宮側には何かメリットあるの? 遠距離攻撃し放題になるよね」


 僕もパムと同意見だ。部屋から魔物が出て来ないって攻略側からは楽だけど、迷宮にはどんなメリットがあるんだろうか?


「そりゃ、メリットはあるぞ。魔物はおしなべて知能が低くて攻撃的だから、『部屋固定』しとかんと、同士打ちする事もあるんじゃ。魔物毎にコマンドを打ち込んでたら回避出来るけど、リポップするたびにそれは面倒じゃろ。オートでも出来るけど、マナを食うからの」


 なんか分かったような分かんないような。けど、パムとディーは楽しそうに話してるから割り込めないな。


「と言う事は、この迷宮の迷宮主って人が、迷宮のルールを変えて魔物がうろつけるようにしたって訳?」


 ライが話をまとめる。とりとめなくなってきてたもんな。早く進みたい。

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