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オークキング 3


「お姉さん、もっとオークは優しく扱わないと」


 吊し終わったパムが僕に話しかけてくる。魔物に優しく? 意味わかんねーよ。


「どういう事だ?」


「まず、あんまり興奮させない事。興奮したら肉が不味くなるからね」


「興奮させないもなんも、あっちが勝手に興奮してたんだろう」


「そうだね。姉さん、今までのオークハンターの格好見てた?」


 オークハンター? オークをフルボッコにしてた連中か? オークばっか見てて奴らの格好見てなかったな。


「ん、気にもとめてなかった」


「女性も居たけど、みんな長袖長ズボンだったでしょ。できるだけオークを発情させないようにだよ」


 僕はワンピースの裾をつまむ。まあ、確かに冒険者向きではないけど、そんなん知らんし。生足見ただけで発情するってどんだけ餓えてるだよ。


「あと、殴ったら殴った所の肉が打撲して血合いみたいなのができるからダメだよ」


 んー、ハンターたちは、殴りまくってた気もするが。


「じゃ、どうやって倒すのか?」


「ベストは、額を打ち抜くか、後ろから脊髄を一刺しかして、すぐに頸動脈を切って吊す事だね。死ぬ時に暴れさせても肉が獣臭くなるからね」


 んー、まんま家畜扱いだな。


「まあ、そうしたら、上質の肉が取れて買い取り価格が上がるんだけど、今回はそんなに悪く無いから普通に売れると思うよ。ここら辺を狩り場にしてる連中はいっぱいいっぱいだからそこまでは出来ないけど。僕たちは上級冒険者だからね」


 ん、僕も上級冒険者なのか? パムが言うなら実力は問題無いんだろう。冒険者認証票は『木』なんだけどね。まあ、今後は買い取りの事も考えてオークを倒す事にしよう。丈夫な縄は必需品だな。


「あ、なんかドロップしてる!」


 ライが手にしているのは、水色の液体を湛えた小瓶。ヒールポーションだな。


「多分、ミドルヒールポーションだね。オイラは要らないよ。あと、オークも姉さんたちが持ってきなよ」


 僕らはそこまで裕福って訳じゃないからパムに甘えて、収納にオークをしまっていく。


「なあ、ご主人様。一体食べていいか?」


 一体食べる? このデカいのを? あ、ドラゴンになれば一口か。


「ダメだ。ここでドラゴンになったら、もし見られたら大変な事になるだろ」


「んー、たまには戻らないと、なんかムズムズするんじゃよ」


 そういうものなのか? まあ、僕もたまには男に戻りたくなるもんな。


「ディーちゃん、次のボス部屋や、次の次のボス部屋なら、まず人は来ないからそれまで我慢しなよ」


「わかった」


 うーん、ドラゴンを飼うって大変だな。飯もいっぱい食べるし、散歩も必要なのか。


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最強の荷物持ちの追放からはじまるハーレムライフ ~
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