探索班
「ちょっと、あんた達どうしたの?」
マリンは床にペタンと座ってるレイ・ライに駆け寄る。
地上での探索と採集を終えた僕たちは、迷宮の階段を降り最初の部屋に入ったところだ。
遠目にも探索班全員が床に座ってくたびれてるのが分かった。もしかして、強い魔物が沸いたのか? しまったな。けど、誰も犠牲者は居なさそうだな。
「マリン、あんた回復魔法使えるんだってね」
マリンの前にミーが立つ。明らかに不機嫌だ。えっ、マリン、回復魔法も使えるのか? 回復魔法を使える魔法使いは貴重だという。それだけで生活出来るのに、なんでマリンは冒険者になろうと思ったんだろうか?
「まあね、一応はね。うわ、ミー達怪我してるじゃない。なんでポーション使わなかったの?」
「そりゃ、もったいないからに決まってるじゃない。レイがマリンが回復魔法使えるって言ってたから待ってたのよ」
「分かったわ。けど、私は回復魔法苦手だから、4回くらいでマナが尽きるわ。誰を癒したらいいの?」
マリンの言葉に、言い争い始める探索班の連中。けど、自分らが女であることを盾にミー、レイ、ライが回復魔法の権利を勝ち取った。意外にみんな元気だな。魔法も要らないんじゃないの? しかも、ミーは自分に2回かけて貰うつもりみたいだ。相変わらず強欲だ。
「じゃ、誰からいくの?」
マリンの言葉にミーが前に出る。
「怪我してるとこ出して。私の回復魔法は初歩も初歩の『タッチヒール』。マナ効率が悪いだけじゃなくて、患部に直接に治癒するまで触れてないと効果ないのよ。嫌なのよね。血でぬめった傷口触るのって」
「えっ!」
ミーが絶句する。
「傷口はどこなの?」
マリンの言葉にモヒカンの一人から声が飛ぶ。
「乳と尻だ!」
無言で頷くミー。顔が赤い。
「まじ? どんな事したらそんなとこ怪我するのよ? もしかして、モヒカンや先生に噛み付かれたの?」
「んな訳無いでしょ! コイン! ダンシングコインに噛み付かれたのよ?」
「ダンシングコインに噛み付かせた? ミー、あんたそういうのが好きなの?」
明らかにマリンはからかっている。
「んな訳無いでしょ。あんたさっさと治しなさいよ!」
「じゃ、さっさと脱ぎなさいよ。傷口見えないと治せないわ。いっちょまえに照れてんじゃないわよ。先生にもモヒカンにも興味無いでしょ。興味無い男に裸見られてもなんて事ないじゃない。野菜や子供に見られてるって思えばいいじゃない」
確かにモヒカン達の髪型は何か野菜っぽく見えなくもない。
「そうだ、そうだ。俺たちは野菜だ!」
「俺なんて、心はまだ子供だー!」
「脱ーげ!」「脱ーげ!」「脱ーげ!」「脱ーげ!」
モヒカン達と先生は手拍子ではやし立てる。この流れは!




