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番外編SS 荷物持ち新しい能力に目覚める


 最近、色々な強い魔物を倒して、結構レベルアップしていたみたいで、収納の中身を確認できるタブレットを出すと新しい能力が増えていた。『ポータル』を設置するという能力だ。ポータルは転移門とも言う。荷物持ちスキルのポータルなので、もしかしたら物を転移出来るのでは無いだろうか?


 何が起こるか解らないので、町を出て荒野に行く。何も言ってないのに、いつの間にかマイとアンがついて来てる。誰か僕を監視しているのか?


「ここなら安全だろう。新しいスキルでポータル設置っていうのを手に入れてたから、その実験に来た」


『ポータル?』


 二人とも怪訝そうな顔をしている。


「どんな能力か僕も解らない。危険ではないと思うけど一応大事をとった訳だ」


 僕はタブレットを出して『ポータルを設置する』というアイコンを押して見る。目の前の空中にキラキラ光った手のひらサイズの魔方陣が現れる。多分これから物を出し入れ出来るのだろう。


 危険じゃない物、小石を拾って収納に入れる。それをポータルから出すイメージで出してみる。魔方陣が黒い穴になってその上に小石が現れる。逆にポータルの方からも石をとって収納にも入れられる。ポータルには上下があって、僕の意志で自由にコントロール出来る。場所も自由にコントロールできる。ポータルを複数出してみると、タブレットにポータルの数と番号が表記され、タブレットで管理出来るみたいだ。ポータルを動かせるのは、目視出来る範囲内みたいだ。


「ご主人様、何か複雑な能力ですね、私だったら混乱してしまいそうです」


 アンは頭を抱えている。


 僕はポータルをアンの目の前に出して、その上に担々麺を出す。


「こういうことだ」


「そういう事なのですね」


 うん、こいつは食べ物を絡ませると極端に賢くなる。箸を差し出すとアンは目を細めても食べ始める。飲まなくなっただけでも大きな成長だ。


「ザップ、うん、凄まじく素晴らしいわね」


 マイはとってもとっても笑顔だ。これはなんかあるな。


「で、これで何ができるんだ?」


「決まってるじゃない!」


 マイは僕を見てニコニコする。何が決まってるんだ?解らない。斬新な戦い方を思いついたのか?


「えー、解らないの?その能力があれば、家に温泉と夢の水洗トイレが設置できるわ!」


「温泉?トイレ?それでどうやって戦うんだ?」


「もう、ザップっておばかなの、温泉やトイレで戦ってどうするのよ、快適な暮らしが出来るって事よ」


 王都の王城や、貴族の屋敷とかは水洗のトイレだったがここらへんでは、僕らの宿の女子トイレだけだ。しかも従業員さんが水を汲んで足すという形の人力水洗トイレだ。再現はしんどい。


 確かに水洗トイレと温泉は僕らに豊かな暮らしを与えてくれる。


「じゃ、ザップ準備するわよ」


 マイがスキップして町に戻るのを僕は追いかけた。





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