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番外編SS 荷物持ち異世界召喚される6

 

 それからも大部屋にわらわらモンスターがいるのを順調に殲滅していった。


 木のモンスターがいる部屋があったので、アンにドラゴンになって殲滅させたら、人間になったときにはもうデブが治っていた。しばらくデブネタでいじってやろうと思ってたのに残念だ。



 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



『聖剣を持ったもののみが次の部屋に進める。ここで最強の者を決めよ』


 ベルが文字を朗読する。


 しばらくして、明るめの大部屋に出て、その中央には台座があり、一振りの剣が刺さっている。奥には通路があったけど、見えない壁に阻まれて前に進めない。


 その台座には金属製のプレートがあり文字が象嵌されているが、僕らの中では読めるのはベルだけだった。


「じゃ、みなさんさようなら」


 ベルが剣を抜き走って行く。


「待てい!ウシオ捕まえろ!」


 マリーが言うや否や、ウシオがベルを首根っこを捕まえて連れてくる。


「冗談よ、冗談……」


 ベルはそう言うが、全く信用出来ない。


「どうする、ザップ?」


 マリーが笑顔でベルから奪った剣を僕に差し出す。僕に剣を渡すと言うことは、多分考えている事は同じだ。


 それにしてもこの迷宮の製作者は悪趣味だな。迷宮を攻略する者とどっかからか強者を呼んで一緒に戦わせて、その後にその中の一番強い者を選ぶ。


 けど、そんなルールくそ食らえだ。ぶっ壊してやる。


 少ししかまだ一緒にしかいないがこいつらはいい奴みたいだしな。それにマイと戦うなんてあり得ない。


 僕はマリーから剣を受け取る。僕を選んだのは僕が一番力が強いからだろう。


「砕け散れ!」 


 僕は剣の腹を台座に全力で叩きつける。台座も剣も砕け散る。


「そうすると思ったよ」


 マリーが微笑む。こいつだって同じ考えだったくせに。


「剣の破片を拾え。行くぞ」


 僕らは破片を手に進む。さっきの見えない壁は難なく皆通れた。


「ゴゴゴゴゴゴゴッ!」


 進むとそこも大部屋で中央には巨大なスケルトンが石の椅子に座っていた。それが軋みながら立ち上がり剣を構え、僕らの方に向かって来る。


「行くぞ!」


 僕は収納から斧を出してマイに渡し、ハンマーも出して構える。


 ウシオもいつの間にか巨大な斧を持っている。


 僕達はスケルトンに向かって駆け出した。


 スケルトンは大きい割に素早く、しかも砕いても砕いても再生する。ベルが何らかの魔法を放つが効いてないみたいだ。


「聖剣だ、多分聖剣しか効かないんだ」


 マリーが大声を上げる。僕達は聖剣の破片でスケルトンを殴る。今度はゆっくりとしか再生しない。


「まだるっこしいな」


 つい漏らしてしまう。


「そうだな、僕の合図と共にスケルトンに向かって飛べ、3、2、1、ゴー!グラビティ・ゼロ」


 合図と共にマリーが僕の背にふれ、その瞬間体がふわっと軽くなる。僕は言われるまま全力で跳ぶと弾丸みたいに加速する。


「ウオオオオオオッ!」


 僕は無我夢中で聖剣を持った手を突き出す。僕はスケルトンの頭を突き抜け天井にぶち当たる。危ねー、当たり所悪かったら死んでるぞ…



 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



「じゃ、またな元気でな」


「お前もな、ザップ」


 巨大スケルトンを倒したら次の部屋は最初の僕達が召喚された魔方陣の部屋だった。魔方陣はもう使えるとの事だったので、少し名残惜しいが僕達は帰る事にした。


 僕とマリーはしっかり握手する。柔らかい手だな。


 僕達は魔方陣に入りベルが起動する。


 僕達は3人に手を振る。


「これあげるわ」


 ベルが紙の束をまとめたものを僕達に投げる。


 辺りの景色が歪む。


 もといた巨人の門の所に僕達はいた。


「夢だったのか?」


「違うわよ、これ」


 マイの手には紙の束が。


 多分魔道書だと思うけど、町に持って帰っても誰もよめなかった。そういえば、他になにももらってないや。残ったのは思い出だけか……


 


  『荷物持ち異世界召喚される』


            fin

 読んでいただきありがとうございます。


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 今回登場のマリー、牛男、ベルが活躍する、


『最弱最強聖女』


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